中国の山東半島は美しく、しかも豊かなところです。半島の付け根の真ん中あたりには安丘という都市があります。麗しい自然風景や紀元前の文化遺跡を多く抱えたこの都市は、完備された投資環境を備え、活気ある都市でもあります。
安丘市は大陸性温帯季節風気候で、人口はおよそ105万人います。安丘市から山東省の省都済南市までは、車で2時間、港湾都市の青島までは、車で1時間半しか掛かりません。高速道路が市内の北部を貫き、海路、陸路、空路とも交通は便利で、優れた自然環境と良好な地域的環境に恵まれています。
2500年前の昔、孔子の72人いた弟子の中の一人、儒教(じゅきょう)学者の公安冶は安丘の頂山書院で講演を行い、2100年前の漢の景帝中元2年、安丘はもうすでに一つの町となりました。宋の時代から清の末期までに、ここからは、科挙制度を突破して「進士」という称号を獲得したエリート官僚が101人も誕生し、現在、漢代以前の文化遺跡が66ヵ所も保存されています。
今日の安丘は、現代化建設が進められています。灌漑施設や緑地などの建設が進み、山東省最大のダム、峡山ダムもここにあります。また、市内には5つの中型ダムがあり、生産活動や、都市生活に十分な水資源を提供しています。
安丘には敷地面積200ヘクタールの青雲山民俗園があります。国家3Aレベルの総合的景勝地として、ここでは各種の民俗風情を楽しむことができ、綺麗な自然風景を満喫できます。また、敷地面積4000ムー以上の国家級汶河生態湿地公園があり、合わせて40種類以上およそ5万羽の水鳥(みずとり)がここで生息しています。
優れた自然環境のほか、安丘の工業発展は急速に進んでいます。今では機械製造業、紡績業、医薬化学工業、食品加工業、建築建材業という5つの主要産業があり、1500種以上の工業製品を製造しています。このうち6種類の製品は山東省の有名ブランドに、また8つの商標は山東省著名商標にランクされています。
今、安丘には150社の外資系企業が進出しています。魯安製薬会社は世界最大の解熱剤のパラセタモールの生産基地で、博莱特社のカーテン製造業は、規模でも品質でも中国をリードしています。長安鉄塔公司は中国最大の鉄鋼鉄塔の製造企業で、汶瑞機械公司は中国最大の製紙製造設備の研究開発基地です。レモン生物化学有限公司のクエン酸は国内で業界一を誇り、600年の歴史を持つ白酒、景陽春酒は3年連続して、中国白酒品質ランキングに選ばれました。また、奥宝化学工業グループは全国燐酸肥料の重点企業で、燐酸廃棄物で石膏などの建材を生産し、著しい成果を収めました。(つづく 琳)
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