コミュニティーボランティアはこの地区の人々に各種の公共サービスを提供する人たちです。2001年、コミュニティーボランティアの募集が行われ、2004年1月、天津開発区では、天津市の初めてのコミュニティーボランティア協会が発足しました。これらのボランティアは、暇な時間を利用して無償でサービスを行い、その主旨はコミュニティーの文明を向上させ、調和の取れたコミュニティーを築き上げることです。

　天津開発区コミュニティーボランティア協会は、アメリカで30年間にわたってボランティア活動に従事した張輝林さんを招き、副会長を務めています。張輝林さんは「私はアメリカで30年あまりのボランティア活動に従事しており、現在、アメリカで積み重ねた経験を生かして様々なボランティア活動を進めている。初めは図書館の古い書籍や雑誌を整理し、その後、病院に行って心臓手術をした孤児を世話している。また、外国の関係団体にも、いろいろなサービスを提供している。たとえば、外国人に生活や仕事の便宜に提供するため、各部門の電話番号や住所などを書いた雑誌を出版している」と述べました。

　このボランティア協会には、国際ボランティアサービスチームがあります。このチームは天津開発区で、長期に定住する外国人、香港、マカオ、台湾の人々にサービスを提供しています。

　ボランティア協会の錢堃さんは、「国際ボランティアサービスチームには、多くの外国の友人がいる」と述べ、「ホァナ国際奉仕団は、2004年4月24日発足した組織である。多くの外国人は、この奉仕団活動に積極的に参加している。たとえば、当時、主人と一緒に中国にこられたミクイさんは、仕事を持っていないので、中国人と一緒にボランティア活動に参加した一人である」と述べました。

　ボランティア協会は、ここ数年、天津濱海新区開発区の社会事業の発展に大きな役割を果たしてきました。天津濱海新区開発区は20年の建設を経て、これまでの単なる工業ゾーンから、経済が発達した近代的な国際的港を持つ大都市の中心地区となっています。ボランティア協会とその400人あまりの希望者は、コミュニティーの能力完備し、調和の取れた社会を築き上げる面で積極的な役割を果たしています。

　希望者の彭茗さんは、「ボランティア活動は、非常に有意義な活動である」と述べ更に、「私は大学時代にボランティア活動に参加し、他人を助ける活動をしたかったが、チャンスに恵まれなかった。新区開発地区の人と人の関係が良くなり、皆さんがボランティア活動に参加し、お互いの気持ちが融和している」と述べました。

　天津濱海新区開発区には泰達国際心臓血管病院があります。青海省、甘粛省、新疆ウィグル自治区などの辺鄙な地区から来た多くの孤児は先天的心臓病患者で、手術治療が必要です。ボランティア協会はこの情報を知て、すぐ二人のボランティアをこの病院に派遣し、いろいろな生活用品や食品、玩具をこれらの孤児患者に贈り、世話しています。このため、これらの孤児患者が家庭の温かさを感じています。

　今年74歳の白宗蓉さんは、協会で最高年齢者です。彼女は苦労を恐れず、先天的心臓病にかかったすべての孤児を世話しています。　　　　白宗蓉さんは「我々は病院と協力して、これらの孤児患者に関心を寄、彼らをやさしくいたわり、健康な人をすくすくと成長させるようと務めている。この活動を通じて、私は、これらの孤児患者が我々を非常に必要としていると感じた。」と述べました。

　ボランティア協会の最大な特徴とはコミュニティーの住民の積極性を十分に掘り起こして、ボランティア活動に参加させることです。どんな国、あるいはどんな地区から来た人であろうと、皆さんはボランティア希望者であると同時に、コミュニティーが提供したいろいろな便宜をも享受しています。台湾からきた希望者である紀恵蘭さんは、マスターした日本語を使って、無償で日本語を教える訓練班を設けました。紀恵蘭さんは「私は多くの友たちからの援助を受けたことから、自分は微力であるが、新区の人々のために何かをしたいという気持ちを持っている。したがってボランティア協会に加入した。また、訓練班のほかの人も無償で日本語を教えている」と述べました。