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情報技術が中国農村地区でも発展
   2006-07-31 16:39:50    cri
 中国では、13億の人口のうち、8億人が農村地区で生活しています。農業生産を発展させ、農民の生活レベルを向上させることは政府の重点施策ともなっています。ここ数年、中国の情報化の進展は、次第に農村地区の発展にも影響を与えています。北京放送の記者はこのほど、北京市周辺の農村地区を取材してきました。新しい情報技術や製品が農村地区でも導入され、農民の生活に便宜を提供しています。今日のスポットライトでは、この問題についてご紹介します。

 去年の末、北京市では、周辺農村の情報化レベルを高める「愛農情報ステーションプロジェクト」が発足しました。このプロジェクトは、北京市周辺の農村に300以上の情報サービスステーションを設け、農民たちにインターネットの情報サービスを提供する計画です。「愛農情報ステーション」の設立は北京市周辺の農村住民に、大きな生活の便をもたらしています。

 劉桂英さんは北京市平谷区上鎮村に住んでいる農民です。記者のインタビューに対し、劉さんは、次のように語りました。

 「生産の面から言えば、例えば、われわれは桃を販売するとき、有益な情報を手に入れることが出来れば、収益を増やすことができます。愛農情報ステーションでインターネットを利用することによって、市況を知ることができます。この情報はわれわれ農民の収入に大きく影響します。また、ある村民はインターネットを利用して加工用の農業機械を見つけました」

 劉さんの話によりますと、今、上鎮村の人々は情報ステーションを通じて、電話代や電気代などの生活費を支払っています。また、情報ステーションでは定期的に各種農業技能のトレーニング教室を開いています。パソコンの学習用ソフトによって、村人は新しい技術を身に付けることができます。

 北京恒信通電信サービス有限公司は北京市郊外の愛農情報ステーションを設立した企業です。現在、この会社は北京市郊外に36のステーションを設け、農民たちは無料でステーションのパソコンを利用して情報を検索することができます。

 北京恒信通電信サービス有限公司の符斌総経理秘書は記者のインタービューに、次のように答えています。

 「われわれは農民の農産物販売に協力し、情報と市場を提供します。これまでの農産物の販売には途中にいくつかの段階がありました。農産物が農家から卸売市場に集められ、そして卸売市場から小売市場に流れます。農民により多くの利益をもたらすため、こうした流通の段階を減らし、直販システムを確立することによって販売を促進させたいですね」

 北京という大きな市場があるため、北京市周辺の農村企業は優れた発展のチャンスに恵まれています。ここ数年、農村企業は業務拡大を進める一方、ブランド価値をますます重視するようになっています。一部のソフトウェア企業は農村企業のこの意向に対応して、商品識別システムを開発しました。このシステムを通じて、消費者と品質監督管理部門は商品の生産者をたやすく調べることができます。この結果、消費者が安心して買い物ができるようになるだけでなく、企業のブランド価値や信用を高めることに繋がります。

 北京市中食科学技術有限公司の魏偉社長は記者のインタビューに答えた際、次のように述べました。

 「豚を例に取ってみましょう。子豚が生まれたら、その耳に標識を付けます。そうすると、この豚の成長状況や病歴、処分、工場での加工状況など、一連の情報がパソコンのデータベースに記録することが出来ます。もし何か問題があれば、どの段階で問題が発生したのか簡単に調べる事が出来ます」

 農民に農産物の需給情報を提供するほか、一部のハイテク企業は、農村の情報化プロセスを付加価値の高い商品にまで拡大しました。先に紹介した北京恒信通電信サービス有限公司は、北京の農村地区と連携して民俗観光の業務を始めました。インターネットやショートメールなどの情報手段を利用して、北京市民に農村の民俗観光情報を提供し、都会に住む人々を農村観光やレジャーに誘致しようとしています。これも地元農民の増収を促すことになるでしょう。

 北京恒信通電信サービス有限公司業務部の王風雷部長は次のように紹介してくれました。

 「農村の観光ポイントを都会の人々に紹介することによって、都会の人々が農村へ行き消費をするようになります。こうして農民の収入は少し増えました。」

 こうした情報技術の支援の下で、北京の民俗観光は次第に発展しています。北京市平谷区の二ヶ所の民俗観光の景勝地は、今年初めてインターネットを利用して観光招致の広告を出しました。そして5月、メーデーのゴールデンウイークの期間中には、合わせて9000人の観光客が訪れ、24万元の観光収入を収めました。

 もちろん、農村の情報化プロセスの中で、農民に適切なトレーニングを提供することは重要な課題です。農民が情報技術をよりよくマスターし、農業生産や農産物の経営を発展させるため、国家農業情報化プロジェクト技術研究センターがいろいろと取り組んでいます。

 このセンターの専門家楊宝祝さんは次のように語りました。

 「農業生産から農業企業まで、異なる情報を異なるルートを通じて、ユーザーにサービスを提供します。例えば、インターネットや、電話網、電信網など、いろいろな手段を使って情報サービスを行うことによって、新しい農村の建設を力強くサポートしています」

 今後5年間、中国は農村地区に数十億元の資金を投入して、情報技術のインフラ建設や技術者の養成に取り組みます。今後、中国の農村は情報化技術によって農業生産を推し進め、科学技術レベルの向上によって農村の自主的管理を促し、農民の生活レベルを高めることになるでしょう。(終わり 担当:劉叡琳)

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