中国フィルハーモニック・オーケストラは、中国放送交響楽団を母体として創立された国家レベルのオーケストラで、余隆さんが芸術総監督および首席指揮者を務めています。120名編成というアジアでも最大規模の一つであるこのオーケストラは、中国国内の演奏家のみならず、欧米をはじめとする海外の著名な演奏家も多数在籍しており、国内外にわたって積極的に演奏活動や文化交流に携わっています。今日まずお送りしますのは中国有名な作曲家・賀緑汀さんが北方のモンゴル族の民謡を元に創作した「森吉徳瑪(センジドマ)」という曲です。センジドマは蒙古族の少女の名前で、彼女を慕う若者の気持ちを歌にあらわしたものです。
森吉徳瑪
お聞きいただいたのは中国フィルハーモニック・オーケストラが奏でた「森吉徳瑪」でした。
中国フィルハーモニック・オーケストラの芸術総監督・余隆さんは世界音楽舞台で活躍している最も優れた中国人指揮者の一人であります。上海にて音楽一家に生まれる余隆さんは幼いごろからその祖父であり有名な作曲家である丁善徳教授に音楽教育の手ほどきを受け、後に上海音楽院、ベルリンのクンスト芸術大学にて学んでいました。1992年若干28才の余隆さんは北京の中央歌劇団の首席指揮者に任命され、彼が「椿姫」「トゥーランドット」「アイーダ」「カルメン」「ランメルムーアのルチーア」「ロメオとジュリエット」等のオペラを指揮し高い評価を得ていました。では続いてお送りしますのは「小河淌水(小川が流れ)」です。この曲は中国西南部・雲南省のラブソングを元に作られたもので、ピアノとハープの音色で美しい月夜に恋人達が小川の傍で愛し合う情景を表現しました。
小河淌水
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