3月に入り、北京はだんだん暖かくなってきました。先日は気温が16度まであがり、日に日に過ごしやすくなっています。北京のメインストリート・長安街の両側に植えられた木蓮も、つぼみを膨らませています。日常のささやかなところで、春の訪れを感じます。
今日の民族メロディーは、高胡という楽器の演奏家として知られる張躍樞さんと彼の作品を紹介しましょう。高いに胡弓の胡と書いて高胡。構造は胡弓と似ていますが、音域は胡弓よりやや高めで、まるでソプラの歌手の美しい歌声のように高らかに響く音色が特徴です。高胡は広東地方の音楽に多く使われ、特にアップテンポの曲の演奏では、魅力を最大限に発揮します。
その高胡の演奏家として知られるのが、張躍樞さんです。まずお送りしますのは張さんの演奏で「百鳥朝鳳」です。これは広東地方の代表的な曲です。軽快で楽しいリズムをお楽しみください。
百鳥朝鳳
中国南部広東省出身の張躍樞さんは幼い頃から故郷の民謡に深い関心を持ち、10才のときからお兄さんについて、笛を練習し始めました。その後、中国星海音楽学院に入学。張さんは有名な演奏家・甘尚時教授のもと、高胡の演奏テクニックを学び始め、22才の時広州の高胡コンクールで優勝賞に輝きました。このコンクールでの受賞で、才能を見出され、卒業後、中国深圳歌舞団に入ったのです。
では、もう1曲、張さんの演奏をお楽しみいただきましょう。次にお送りしますのは「春天来了(春が来た)」です。この曲は江南地方の春の美しい景色を生き生きと描いたものです。
春天来了
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