2008年1月1日から、中国大陸と台湾が合作したドラマについて、審査を通ったものは、放送の際、「大陸側で制作されたものと同一視」することになります。
実はこれまで、中国は、国産ドラマに対する保護策として、海外からの輸入ドラマや映画の放映に対して、様々な規制をかけていました。そして、台湾との合作ドラマも、実は、この枠に入れられていたのです。
その制限とは具体的に、例えば、出演者を含むドラマの主な制作スタッフの人数は台湾側が3分の1を超えてはならない、また、いわゆるゴールデンタイムでの放送についても、割合が決まっている、などのものです。
ご存知のように、中国大陸が対外開放の政策を実施したのは、いまから30年ほど前の1979年でした。当時、日本を含めて、周辺の地域や国では、かなり経済や文化が進んでいました。遅れて発展を求めようとしていた当時の状況から、こういった規制を行ったとの事情があります。
30年の発展を経て、経済力の向上に伴って、徐々に、そういった規制を解禁してきています。今後は、大陸と台湾との協力がますます盛んになると期待されます。
テレビドラマ「還珠姫」の写真
中国大陸と台湾は長い間、交流が途絶えていた時期がありましたが、改革開放政策が実施された1970年代の末からは、盛んに交流が展開されています。音楽では、テレサテンを初め、羅大祐、斎秦、周華健など、数多くの台湾歌手が大陸で親しまれています。
最近では、台湾女流作家の瓊瑶(チオン・ヤオ)原作の連続ドラマ「還珠姫」が数年前、爆発的な人気を呼んだことが記憶に新しいところです。街の女の子が、ひょんなことから、皇帝の娘と間違われて、お姫様になり、礼儀も何も知らない彼女が、宮廷で繰り広げるドタバタ劇です。1998年に放送されて、なんと42%という驚異的な視聴率を叩き出した大ヒット作でした。
来年からは、台湾との合作ドラマが、大陸で制作するものとみなされて、これまでの制限が全て無くなりますから、台湾の俳優さんがドラマに登場する機会もぐんと増えることでしょう。大陸で大いに活躍してほしいものです。
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