
中国の西北部に居住している少数民族、撒拉(サラ)族。人口はおよそ9万人です。イスラム教を信仰しています。
西暦1271年から1368年までの元の時代、撒拉族の祖先は、はるばる中央アジアのサマルカンドから長い旅に耐えて、青海省の東部にたどり着き、循化地区に定住するようになりました。その後、地元の漢民族やチベット族、回(ホイ)族などと融合して、次第に独自の民族??撒拉族が形成されました。現在、青海省のほか、その一部は、甘粛省の積石山保安族・東郷族・撒拉族自治県及びその近くの地区に住んでいます。彼らは民族独特の言葉・撒拉語を使っていますが、文字を持たないので、漢字を通用しています。

サラ族の男性はあご髭を蓄え、黒または白の円形の帽子をかぶり、白いシャツに青いベストを着ます。また、女性は頭にスカーフ、金銀のイヤリングやブレスレットなどのアクセサリーをつけています。
さて、青海省循化撒拉(サラ)族自治県孟達郷大庄村の撒拉族の多くは、今でも古く、簡素かつ独特な「木編み」住居に住んでいます。明・清時代に建てられたもので、上下二層に分かれており、二階は、寝室、バスルームなど、一階は倉庫、家畜小屋になっています。家の建築材料は、黄河上流の山奥で採られた上質の松の木材です。最も特徴的なのは、撒拉族の住居の壁です。雑木の枝で編まれ、その両面を草や泥で塗り固め、中に空洞になっているため、建物自体が軽く、冬暖かく夏涼しいというのが利点です。
このような撒拉族の代表的な住居の一つは、北京にある「民族風情園」に運び込まれ、多くの人が彼らの生活の一端を知る材料となっています。(編集:藍)
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