寿酒とかいて「寿酒」というのがあり、字のとおり、両親の長生きを祝い、祈るためのものですね。中国では一般に50歳、60歳と70歳のとき、特に誕生日に息子さんや娘さん、またはお孫さんがこの宴を設けて、親戚や友人をも招待して祝います。
この「寿酒」は年配の人を尊敬するよい習慣として中国では昔からありました。ここで中部浙江省の紹興地方の習慣を例にとって見ましょう。
紹興地方では一般に年齢は数え歳で計算します。そして50になったら子や孫たちが50になった父や母の誕生日に宴を設けます。この誕生日のことを「正寿」といい、宴を「桃觴」(とうしょう)と呼ぶらしいんですね。觴とは昔の杯のこと、桃とは寿桃のこと、これは誕生祝いの桃で、こねて発酵させた小麦粉を桃の形に作り、蒸しあげて桃そっくりの色に着色したものです。、つまり「桃觴」とは長寿を祝う宴にて杯をあげるという意味らしいんですね。また誕生日の前日は「暖寿」という宴を設け、嫁に行った娘が責任をもってこれを主催します。どうして嫁いだ娘が主催するのかな?ま、それは別として誕生日が間近になると一般には息子や孫が親戚や友人に「寿酒」を飲み来いと招待状などを送るんですね。
そしてその日になると、寿礼といって適したものを本人にプレゼントし、赤い紙で「寿」という字を切り出し、プレゼントするものや酒器の上に起きます。さきほど、寿桃は小麦粉をこねて蒸し上げ色をつけたものといいましたが、もしその季節に桃があったら、もちろん本物の桃を飾ります、つまり、季節ではないときに小麦粉をこねて桃型にして蒸し上げたものを代わりとして出すのです。いい遅れました。
この期間、祝いに来た人は寿礼を送る以外に、本人に長寿の祝い言葉を述べます。一般には「寿比南山」、これは"歳は南山より高齢"という意味、そして「福如東海」、これは福は東海の如くということで、山や海より長生きするということでしょうか?このほか、喜ばしい雰囲気を盛り上げるために、誕生日の前日から灯篭や提灯を多くぶら下げ、太くて大きな赤いろうそくをつけ、関連の絵画や祝い言葉を書いた紙や布を飾ります。そして本人はお祝い用の衣装をまとい、目下の人が跪いて述べる祝辞を受け、親戚や友人からの祝い言葉を聞きます。
また、娘と娘婿は他人と同じように寿礼を送る以外に、適した衣装と靴をプレゼントするんですね。どうして娘だけが特別なのかは、林涛のもっているデータには書いてありません。残念。この他、紹興地方の習慣では、もちろんこれは資産家の屋敷でしょうが、家族の年長である主やその父兄の長寿を祝うために、演芸チームを呼び、多くの人を招いて屋敷内で大々的に祝ったりします。出し物の内容は当然、長寿を祝い、その一族の発展と幸せを祈るものです、私も、何かのテレビドラマで見たことはあるようです。もちろん、お金持ちの家でしたね。
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