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故宮(その七)
   2006-11-01 17:32:35    cri

 今回は、皇帝と皇后、妃、王子、王女たちが生活した場所、故宮の内廷をご案内します。

 乾清門を抜けると、紫禁城の内廷に入ります。内廷には、後三宮と御花園、東西六宮が配されています。乾清宮、交泰殿、坤寧宮の後三宮は、内廷の最高級の建物であり、皇帝、皇后の活動の中心でもありました。また、東西六宮といわれる妃たちの住所にはどれほど紅顔薄命の美人たちの栄辱交える生活を記されたのでしょう。

 乾清門から入って、真正面に見えるのは、乾清宮です。明代にはここが皇帝と皇后の寝室だったそうです。ほかの宮殿と違ったところは、その中央に高く掲げられた「正大光明」の扁額でしょうか。この額の裏には、皇帝が皇位継続者を指名する詔書を隠すのです。この制度は清の三代目の皇帝?雍正帝から始められ、以後、清の皇帝たちはすべてこの方法を使ったということです。

 ここはまた、雍正帝の息子である乾隆帝が、「敬老宴」を開いたところです。乾隆帝はとても有能な皇帝で、そして長く政権をとっていました。乾隆帝は60歳になった年に、全国各界の60歳以上の代表を招いて、ここでご馳走をしたと、歴史に書いてあります。

 満州族と漢民族がよく融合したことを示して、そのとき、満州族と漢民族のそれぞれの代表的な民族料理を並べられました。伝説中のすごいご馳走、「満漢全席」の始まりです。

 乾清宮の後ろは交泰殿です。交泰殿の形は外朝で見た中和殿と同じです。殿内には皇帝が使った25の玉璽と金印が収蔵されています。

 交泰殿の後ろの建物は坤寧宮です。清代の皇帝はここで結婚式を行い、式後二三日してから、養心殿に移り住みます。もしかしたら、ここが「ラストエンペラー」で、溥儀と婉容が結婚したときの寝室なのではないでしょうか。

 後三宮を過ぎ、更に北へと進ますと、紫禁城の花園?御花園に着きます。

 御花園の広さはほぼ一万二千平方メートルあり、変化に富んだ庭造りで、ゆったり配置した建物の間に老樹と奇岩が点在しています。園内の主な建物は欽安殿(きんあん)です。また、東側には太湖石を積み上げた「堆秀山」(たいしゅうざん)と呼ばれる築山があります。皇帝、皇后と妃たちは毎年の「重陽節」に山を登り、秋の景色を眺めていました。

御花園から、東と西の脇門を抜けて、南へと戻ると、明・清両代の後宮(こうきゅう)だった東西六宮といわれる12の小さな宮殿になります。

 後宮は城壁で取り囲まれ、それぞれの小宮殿は独立しています。昔の妃たちはこうしたところに住んでいて、皇帝様を待ちに待ったさびしい日々を送っていたでしょう。

 西の六宮をちらっと見た後、西六宮の南側に、もう一つ、重要なところがあります。紫禁城の建物の中で、三大殿と後三宮に次ぐ重要な場所です。養心殿です。清の時代の雍正帝から清が滅びるまで、歴代の皇帝がここで暮らしたことから、多くの歴史事件とかかわるところなんです。

 ラストエンペラーの溥儀氏が1912年、退位を宣言したのもここですし、かの有名な西太後が四十年も長い間「垂簾聴政」(すいれん)と言い、幼い皇帝に代わって政務をとっていた場所でもあります。

 ここ、東の部屋は東暖閣と呼ばれ、西太後の「垂簾聴政」のところでした。また、もう一つ有名なところもここにあるんです。三希堂、三つに希望のき、そして殿堂の堂と書く三希堂という建物です。

 それは、清の乾隆帝が東晋の時代の有名な書道家?王羲之(ぎし)、王献之、王叙煤iしゅん)の三人の書を「世にも稀な宝物」として、西暖閣に続く小部屋に収蔵しましたので、そこが「三希堂」と呼ばれるようになりました。

 きれいな御花園を出ると、もう紫禁城の北門?神武門です。門の上に掲げられる「故宮博物院」という五つのパワーに溢れる字は、故中国科学院の院長?郭沫若(まつじゃく)先生の書です。

 故宮のパノラマを楽しめたい方は、向こう側にある景山公園をお勧めします。景山公園にある小高い山の頂上で見下ろしますと、近くには木々に中から聳え立つ神武門と黙々と影を投下している角楼、少し遠くには、一直線に並ぶキラキラする膨大な建築群、まさに、「世界無類」。

博物館
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