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故宮(その六)
   2006-10-05 14:29:01    cri

 紫禁城の全体の配置は外朝と内廷の二つの部分に分かれています。外朝の主体建は太和殿を初めとする三大殿で、内廷は、皇帝が日常の政務を処理し、皇帝と皇后、妃、それに皇子と皇女たちが、暮らし、そして遊んだところです。

 中和殿は三大殿の中央に建って、毎年の神農祭を前に、皇帝はここで、神農に捧げる農具や祭文を目を通しました。また、清の時代には、毎年皇室の家系図を書き直しますが、その仕事も中和殿で行われました。

 太和殿と一番後ろの保和殿はいずれも二重屋根で、いわゆる「重檐廡殿」式をとっていますが、中和殿は上に高く尖っていて、一つの宝頂にあつまる屋根をしています。中和殿は太和殿で式典があるときに、皇帝が休憩し、朝拝をうけるところだそうですから、今の控え室か休憩室のようなところです。

 中和殿を潜り抜けると、外朝の最後の殿堂?保和殿に出会いました。保和殿の一番大事なやくめは、皇帝が自ら科挙試験の最終試験を主宰し、人材を抜擢する「殿試」の会場なのです。科挙試験は昔、皇帝が人材を抜擢する試験で、隋と唐の時代以来、数百年もの長い間、実施されていました。科挙試験は庶民が出世できる唯一のルートですから、当然多くの人が挑戦します。厳しい制度があることももちろんのことです。この試験は三 年に一回。皇帝が自ら主宰し、十番までの合格者を選びます。一番から三番までがそれぞれ「状元」、「榜眼」、「探花」と呼ばれ、直ちに中央政府に登用されます。また、ほかの七名も「進士」の称号をもらえ、その名前を石に刻まれることができ、その名誉を後世まで伝えられたということです。今でも、北京雍和宮近くにある国子監に行けば、そのぎっしり立った石碑から昔、進士となったエリートたちの資料がひとつひとつ記されているのが見られます。時には、歴史教科書や歴史劇によく出てくる有名な人物の名前が見つかって面白いです。

 保和殿の裏側の石階段に巨大な石造彫刻、「雲竜大石彫」があります。北京から50キロ西に離れた房山県から運ばれたひとつの石から出来上がっていて、長さ16メートル57センチ、幅3メートル7センチ、厚さ1メートル70センチ、そして重さ200トン余りあります。石には生き生きとした九匹の竜が雲、山と海に舞い飛ぶ姿が刻まれており、故宮では最大の石造彫刻だけではなく、中国古代の石造彫刻芸術の中にも、まれに見る絶品です。

 このような一つの大きな石を、50キロ離れたところからどうやって運ばれてきたかというと、冬に、道路沿いで500メートルごとに井戸を掘り、撒いた水が凍ったあと、その上を滑らせるように、馬とラバなどで引いたんです。石を運ぶのに、2万人あまりの人で一ヶ月くらいかかったそうです。この石造彫刻は500年余りも前の明の時代に出来上がったものですが、今私たちが見たのは清代に復刻されたものだそうです。

 乾清門広場を通り抜けて、乾清門が目に入ってきます。乾清門の中は内廷となります。

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