と、ある日、店の本がネズミにかじられ台無しになったので、その日、道行く人がやめておけと止めるのを無視して、かの爺さんの売っているネズミ薬を買って店のあちこちに仕掛けた。そして夜になって明かりをつけネズミ薬の効き目はどうかと、探してみると、なんとネズミらはこの薬を争って食べたあと死ぬどころか、なんとそれぞれ羽根をつけ始め、あっという間に開けた窓から外へ飛んでいってしまったではないか!これには張老人はびっくり。そこで次の日の朝、かのネズミ薬を売る爺さんが町で歩いているのを見つけ、薬をもっと売ってくれというと爺さんはこう答えた。
「残念ですな。あの薬は昨日あんたが買ったのでもうおしまいですわ」
こういって行ってしまうので、張老人は足腰の痛みを我慢してそのあとをつけたが、爺さんがある横丁に入ってしまったので、見失っては大変だと慌ててその横丁に入っていた。するとそこは路地の行き詰まりで、かの爺さんの姿はない。これには張老人はがっかり。仕方なく、家に帰り、どうにかならないかと考えた挙句、ネズミが食べ残したかの薬を拾い集めて呑んだ。するとどうだろう。はじめは足腰が軽くなり、そのうちに体中が熱くなり、眠くなってきたので、床で横になったが、目を覚ましてみると長い間治らなかった足腰の骨の痛みがまったくよくなっていたワイ。
はい、これでおしまい。
そろそろ時間のようです。来週またお会いいたしましょう。
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