私の姉でもあり、シェー族研究所の副所長をつとめる藍しょう梅も忘れがたい思い出があります。
「シェー族の多くは山奥に住んでいる。ある日、その辺りに行った。道端でもう使わなくなった石臼を発見した。シェー族の人は『黄米果』というお餅を作る習慣があったが、おそらく今では行われていないと思う。その道具・石臼がただの置物となっていた。『それがほしい、売ってくれないか』と村人に聞くと、彼らは『買う人があるのか。ならば、これは、いいものだろう』と気づいてまた大事にするようになった。手に入らなかったのは残念だったが、こういうことがあって、民族の文化がきちんと保存されていくというのは、逆によかったと思う」
いま、研究所の研究員は40人ぐらいいます。麗水学院の教員のほか、シェー族文化を研究している各地の大学の教授もいます。研究の課題は、シェー族の歴史や現状、そして発展について、シェー族の文化と地方の特色経済の関係、シェー族の教育史と現代教育、シェー族の風俗習慣、民謡や舞踊など伝統の芸術、言葉の研究などです。
私も、シェー族の一人として、いかに民族の文化を守っていくのか、肩に負うものの重みを感じました。来週は引き続き、シェー族の話題です。シェー族を扱う専門ホームページなどを紹介する予定です。どうぞお楽しみに。
(担当:藍暁芹) 1 2
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