中国人の故郷に対する思い入れは相当なものです。そして私もその中の一人。1989年に北京の大学に入学して以来、ずっと北京で生活していますが、それだけに、故郷のことは心の中で、いっそう美しく、また懐かしく感じられるのです。先日、その故郷に帰って、取材してきました。この機会に、自分の故郷のいい所をもっともっと知ることができました。
故郷のことを思い出すと、日本にいた半年間が重ねてよみがえってきます。
2001年、山梨県甲府市で半年間、研修していました。武田信玄ゆかりの武田神社から歩いて5分ほどのところ、「下積翠寺」ところでホームステイしていたのです。甲府もまた、私の故郷と同じく、美しい山々ときれいな水、そして澄んだ青い空が印象的なところ。なんだか故郷に戻ったような気がしました。ですから、あの甲府での6ヶ月は、私にとって大切な時間となりました。
遠くには、山が見えます。その心安さ
夜は、蛙のなき声が聞きながら、寝入ります。
初秋の夜、静かな庭に座り、そよ風に吹かれ、虫の音につつまれて
星たちを眺めます。
私の故郷は、麗水というところです。上海の南にある浙江省の中南部に位置しています。自然環境が似ているのと、お茶の産地として有名なことから、静岡県と姉妹提携を結んでいます。
今週のカルチャーピップアップでは、5回シリーズの1回目として、麗水市遂昌県をご案内いたします。4千年も前の「好川文化遺跡」、再び輝きつつある「黒陶」、500年の戯曲はそのまま受け継いだ「石練十番」、民謡を歌ってくれた我が82歳のおばあちゃんなど内容は盛りだくさん。どうぞ、お聞きになってください。
吉田さんによる「博物館めぐり」は、中国地質博物館をご案内します。
そして、林濤アナの「中国昔話」は、トン族のお話「牛の尻尾」です。
(担当:藍暁芹)
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