今週に入って、気温がぐっとあがり、春なしに一気夏になったような気がします。
ところで、5月15日は旧暦で4月18日。この日は、中国少数民族の一つ、シボ(錫伯)族の「西遷節」です。字面通り、西へ遷る記念日ということですが、一体どんな日でしょう。
1764年、つまり242年前、清王朝が最盛期を迎えた乾隆帝の時代に、シボ族には大きな出来事がありました。その年、新彊の防備を強化するため、当時の盛京、今の瀋陽を警備するシボ族の兵士の中から、若くて弓と馬乗りに優れた者1016人が選ばれ、彼らは家族2000人余りを連れて西へ向かい、1年4ヵ月かけて、イリにたどり着いたのです。出発した日が、旧暦の4月18日でした。
この日を祝うため、「西遷節」の二日前、5月13日の土曜日に、北京にいるシボ族100人余りが新街口にある「金色の楼蘭」というレストランに集ました。放送局のシボ族の同僚、かつてソウル支局長を務めたニュースセンターの張哲さんの紹介で、取材に行ってきました。食事をしたり、歌ったり、踊ったりして、仕事を忘れてしまうぐらいみんなと楽しんでしまいました。会場で意外にも日本人を発見。北京大学に留学している児倉徳和さんです。中国語がぺらぺらだけではなく、シボ語が話せ、シボ族の民謡も歌えます。児倉さんにいろいろとお話を伺いました。
今週の番組で、「西遷節」の由来、児倉さんのインタビュー、新彊イリからのシボ族の方の話を民謡をおりまぜながら紹介いたします。どうぞお楽しみに。
そして、吉田さんの「博物館めぐり」では、北京自然博物館をご案内いたします。最後は、林濤アナによる「中国昔話」で、食いしんぼ日記を紹介し、「夜の出来事」というお話をします。(藍暁芹)
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