プレ五輪「グッドラック北京」のシリーズ大会の一つ、2007年体操国際招待戦が3日まで、北京で行われました。21の国と地域からやってきた選手が団体、個人総合、種目別など12種目の競技に参加しました。
中国女子は個人総合、平均台、床、跳馬の4種目で金メダルを獲得し、段違い平行棒だけ、ウクライナの選手に金メダルを譲りました。その中で段違いの強さを見せ付けたのが、中国の誇るエースで、今年から中国代表のキャプテンを務めることになった19歳の程ヒです。程ヒは、一人で平均台、床、跳馬の三つの金メダルを獲得しました。
程ヒは中国中部にある湖北省黄石市出身。1995年、7歳のときに武漢の体育学校に入り、その4年後、武漢代表チーム入りを果たしました。とても可愛い女の子で、いつもニコニコ笑っている印象が強いです。一見普通の女の子に見えますが、体操での成績が普通ではないです。15歳のとき、アジア体操選手権で跳馬と床のチャンピオンに輝き、アジア一となり、ナショナルチーム入りした17歳の時には、世界選手権で跳馬の金メダルを獲得しました。これは中国女子が世界レベルの大会の跳馬で獲得した初の金メダルということになります。そして、去年、18歳となった程フィは世界選手権で跳馬と床の金メダルを獲得しました。続く、今年の2007年世界選手権でまたも跳馬のチャンピオンに輝き、まさに世界を代表する体操選手となりました。
「程ヒとび」は2005年の体操世界選手権で披露したもので、これまで女子選手には不可能だといわれていた動作です。踏み切りのあと、180度体を回転させて、跳馬に手を突いたあとは540度回転して着地するという大技です。中国体操史上、これまで平均台や段違い平行棒で中国人の男子選手の名前が命名されたことはあるんですが、中国の女子選手の名前が技の名前となるのは、初めてとなります。
体操は19歳の程ヒにとって、実はすべてではないんです。普通の女の子と同じく、彼女の趣味もいろいろです。「一番すきなこと?実は、サッカーを見ることなんですよ。イギリスのプレミアリーグのアーセナルが大好き。攻撃の流れがすごくいいし、戦術も的確ですから。試合や練習がない日は、サッカー中継を見るのが一番の楽しみです。」とちょっと意外ですね。コーチやチームのメンバーの間でも、程ヒのサッカー好きというのは非常によく知られているようです。また専属コーチの劉群林さんも、テイヒの知られざる素顔を語ってくれました。サッカーのほか、彼女は読書も好きです。「彼女は、まだ若いですが、読書が好きなようですね。特に古典文学が好きだって言っていました。あと、歴史小説、たとえば三国誌とか・・単純なストーリーではなく、何かを得られるような本が好きみたいですね」
今年11月、中国体操女子ナショナルチームのキャプテンに任命されました。来年北京オリンピックで、程ヒが率いる女子チームは、悲願の金メダルを獲得するため戦います。体操の選手にとっては、オリンピックに参加できるのは決して多くではない。程フィがこのチャンスをつかみ、いい成績を残してほしいですね。今日の一押し、中国体操女子のエース、程ヒ選手をご紹介しました。
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