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社交ダンスが必修科目に!
   2007-06-27 23:33:21    cri

 中国教育省はこのほど、「全国小中学校キャンパスダンス第一編」を発表しました。この中で、男女が手を繋いで踊る社交ダンスが学校教育で取り上げるダンスに指定しました。今年9月1日から始まる新学期から全国の小中学校で体育の種目として、扱われることになります。

 学校の授業で、社交ダンスと・・まず我々からすると、非常に不思議な感じがしますが、教育省の担当者、楊貴仁局長は先日これについて、「その目的は、子供たちに教室から出て、芸術活動やスポーツ活動に積極的に参加してもらうことにある」と述べました。 

 現在、中国では、青少年の運動能力などについての問題がクローズアップされるようになってきています。ある調査によりますと、ここ20年、中国の青少年は、肺活量、スピード、体力など運動能力を示す各指数がいずれも低下し続けており、また合わせて、いわゆる肥満児が5年前より倍以上増えたとのことです。

 これには、飲食習慣に問題があるほか、小中学生の勉強の負担は大きすぎて、スポーツに取り組む余裕がなかったということが指摘されています。そこで、社交ダンスの登場、となるわけです。社交ダンスを通して、学生たちの芸術感覚が培われるだけではなく、運動能力の強化にもつながるとされています。

 今、中国では、学校スポーツを積極的に推し進めていこうという大きな流れが出ていますが、まさにその一環というわけです。

 このことについて、北京体育大学教育学院の田以麟教授は、次のように述べています。

 「社会が大きく発展している中、特に、中国と世界との交流はますます緊密化しています。さまざまなものが国際化している今、体育の種目も変化していく必要があります。そこで、今回、社交ダンスを導入したというわけです。社交ダンスは今、世界で多くの人たちがやっているダンスです。これをマスターすれば、体力のアップや、リズム感の強化はもちろん、姿勢をよくすることができまし、あと将来、人とのコミュニケーションをするにも役立ちます」

 中国は広いから、各地の発展にはかなり大きな格差があります。中国東側の沿海部の発展が速い都市部では、社交ダンスの普及は、かなり早いかもしれません。ただ、西北部や西南部などの、経済が立ち遅れた地方では、どの程度受け入れられるのか分からないのです。これについて、北京体育大学の田以麟教授に伺いました。

 「しかし、どのように全国範囲で普及させるのかが大切です。これはあくまでも方法論の問題となります。中国は広大ですし、民族も多いため、多くの地方では、地元の文化に執着心が強いです。そこの子供たちに西洋のダンス文化を受け入れもらうには時間が必要です。ですから、中国の国情を考慮し、一気にというのではなく、順序立てて、少しずつ広めていかなければなりません。アイディア自体はいいのですが、どのように普及させていくかは、大きな課題になりそうです。」

 地方や、特に農村地方での普及は非常に難しいかもしれません。では、首都の北京ではどうでしょうか。実際に北京市内の有名進学校である101中学校の江先生に聞いてみました。

 「みんな面白がって熱心に勉強してくれるのでしょう。私は社交ダンスの導入に賛成です。前のラジオ体操では、単純な動きで、あまり熱心でない生徒が多くいました。でも社交ダンスなら、将来に役立ちそうな気もしますし、やってみようという意欲も高いと思いますよ。」

 中国の子供たちも小学校から高校まで、学校の体育では、必ずラジオ体操をやりました。真剣にやっている子もいれば、さぼったり、ごまかしたりする子も少なくありませんでしたよ。だから、両親の世代からやり続けてきた古いラジオ体操は、現在の子たちにとって、その魅力が失いつつあるといってもいいかもしれません。

 北京市101中学校の江先生が指摘したように、今の小中学生たちはスポーツ活動に興味がないのではなく、毎日の学習はとても負担が大きいものだから、スポーツや趣味などに用いられる時間はだいぶ少なくなっているわけです。こういう時期に、社交ダンスが学校の必修科目に加わったことによって、学校のほうも真剣にこういう活動に多くの時間を割く必要が出てきます。設けなければならなくなります。

 今は、体育の時間が非常に軽視される傾向にあるということですが、これを少しずつ変えていこう、という動きが今あります。その大きな流れの中で、今回の社交ダンス導入があるというわけです。(文章:王丹丹 06/25)

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