第15回冬季オリンピック大会は、1988年2月13日から28日まで、カナダのカルガリーで行われた。
大会組織委員会は、6年間かけて、スポーツ施設を新築するなど、大会開催準備を行った。メイン会場となるオリンピックセンターには、世界初の400Mコースを有する屋内アイスリンクが建設された。これにより、スピードスケート競技が、初めて屋内で行われ、大会記録が10個、世界記録も6個塗り替えられた。
これまでの冬季大会では、暖冬でなかなか雪が降らないことが主催者を悩ませていたが、スケートが屋内で行われたり、人口雪製造マシーンなどが導入されたりして、この難題が解決された。
57の国・地域から1423人の選手(男性1110人、女性313人)が、大会に参加し、10競技で46個の金メダルを競った。また、フィジー、ジャマイカ、グアム、グアテマラなどが冬季大会に初出場した。
当時、中国は、ウインタースポーツが立ち遅れていたので、代表団はわずか20人、スピードスケート、フィギュアスケート、クロスカントリーのみの参加だった。しかし、李琰選手が、女子スピードスケート、1000Mで金メダル、500M・1500Mで銅メダルを獲得した。また、台湾も、13人を派遣して、スキー、フィギュアスケート、ボブスレーなどに参加した。
大会のマスコットは、アベックの白熊「ハイディ」「ハウディ」。二つのマスコットが選ばれたのは、大会史上初めて。また、メスのマスコットも、五輪史上初だ。
今大会では、競技用施設が優れていたほか、組織力も抜群で、サマランチIOC・国際オリンピック組織委員会は、大会組織委員会に『オリンピック金メダル』を授与した。
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