1952年第6回大会の開催地は、立候補した3都市から、IOC・国際オリンピック委員会がノルウェーのオスロを選んだ。冬季オリンピックが、ついに現代スキーの発祥地にやってきたのである。
1924年の第一回大会から、開催地は全て中小都市であったが(シャモニー、サンモリッツ、レークブラシッド、ガルミッシュ・パルテンキルヘン)、このオスロは、ノルウェーの首都であり、初の大都市での開催となった。
オスロは3方を山に囲まれた臨海地域であり、新鮮な空気、素晴らしい絶景に恵まれているところだ。ウィンタースポーツの王者、スキーは、ノルウェー人が最も好きなスポーツ。毎年3月の第一日曜日は、スキーフェスティバルが開催され、様々なイベントが行われる。この日、老若男女を問わず、みんながスキーを楽しむ。冬季オリンピックにおけるノルウェーの強さは、この市民誰もがウィンタースポーツに親しむ「裾野の広さ」があるからだ。
ノルウェーは全力で、開催準備に取り込んだが、天候に恵まれず、雪がなかなか積もらなかった。委員会は、市民の協力を仰いで、雪を運ぶ作業まで行なったが、それでも不足し、一時は開催地の変更まで想定していた。しかし、開幕直前、幸運にも、大雪が降り、大会が計画通りに開催された。
30の国や地域から694人(女子109人)が大会に参加。ニュージーランド、ポルトガルが初めて選手を派遣した。
メダルランキングはノルウェーが再びトップに躍り出て、22種目中、7個の金メダルを獲得した。アメリカと、フィンランドはそれぞれ第2位、第3位となった。
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