ここ数回、「中国テニス」にスポットを当ててお送りしてきました。アテネ五輪のダブルス金メダルに始まり、今年に入って全豪、全英でいずれもダブルス優勝、さらにシングルスもベスト8進出を果たすなど、明るいニュースばかりが飛び込んできます。
そして先日、中国女子代表はテニスの国・地域別団体戦フェドカップで史上初めて、世界のトップ8グループに入るという快挙を成し遂げました。
この国・地域別団体戦フェドカップとは、1963年に始まったテニスの団体戦です。2部制をとっており、世界のトップ8が参加するワールドグループ1と、その下にあるワールドグループ2があります。その下にはまた大陸別の予選というのもあって、そこからワールドグループ入りを目指すわけです。
世界一になるためにはグループIに入らねばなりません。そのために、グループ(二)同士でまず春先に試合をして、それで勝ったチームが、グループ?の初戦で負けたチームと対戦するわけです。今回、中国は初戦、同じくグループ1のインドネシアを破ったあと、プレーオフ(入れ替え戦)に臨み、ドイツと対戦しました。ドイツは、かつてシュティフィ・グラフなどスター選手を生んだ強豪国。
15日、16日に北京で行われたドイツとの入れ替え戦では、15日に行われた最初の2試合で、ウィンブルドンベスト8の李娜と、同じくダブルス優勝の鄭潔がまずシングルスで、いずれもセットカウント2対0のストレート勝ち。次の日の試合、李娜はまた2対0でドイツのウォルレを下し、この時点で3勝を挙げて、勝利を決めたわけです。最後のダブルスで、ウィンブルドンの優勝コンビ、鄭潔・晏紫組が2対0でストレート勝ちして、中国は、4対1で晴れてワールドグループ1進出を決めました。
試合終了後、中国チームの蒋宏偉チーフコーチはこう語りました。
「彼女たちのプレーに私は非常に満足しています。特に、ウィンブルドンが終わったばかりで、非常に疲れた状態で、国を代表してフェドカップを戦った……これが素晴しいですね。彼女らは皆自分の力を十分に発揮しました」
今年8月には今年の4大大会の最後の大会、全米オープンが行われます。大きな躍進を見せた中国テニス陣が一体どんな試合を見せるのか、注目していただきたいと思います。
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