中国と日本は1972年に国交を正常化させました。今年は35周年の節目にあたる年ということで、さまざまな交流事業が行われる予定です。さらに、去年、日本の安倍首相が中国を訪問した際、「2007年を中日文化・スポーツ交流年とする」と、両国の指導者が合意しました。国民同士の交流を飛躍的に拡大させようと、今年は、文化・スポーツ・観光・メディア・映画など、さまざまな分野で交流イベントが開催される予定です。
今月12日、北京市内の日本大使館で、交流年の開幕式が行われました。この開幕式には、中日両国の政府高官、文化・スポーツ界の関係者、メディア関係者が、多く出席しました。席上、日本側から浅野勝人外務副大臣、中国側から中国文化省の孟暁駟次官がそれぞれ挨拶しました。
浅野外務副大臣は、「今年は、日中文化・スポーツ交流年だが、これを来年の北京オリンピックにつなげ、さらに2010年の上海万博を盛り上げる起爆剤にしたいと思っている。そんな思いで、取り組ませていただいている。この一年間の試みが日中間のさまざまな分野の交流を拡大し、未来の日中関係の土台石になることを祈念する。さらに、それがアジアや世界の平和につながっていくことを期待する」と述べました。
中国文化省の孟暁駟次官は「去年、安倍首相が中国を訪問した際、両国政府が共同声明を発表し、中日文化・スポーツ交流年開催を決めた。中国政府は、これを非常に重視し、文化省、外務省など7つの省と委員会からなる交流年中国組織委員会を発足させた。孫家正文化相が委員長を務めることになっている。中国側は多くのイベントを行う予定だ。両国の共同努力の下で、中日文化スポーツ・交流年が必ず両国人民の相互理解を促進することにプラスとなると信じている」と語りました。
また、開幕式では、日本側が中国側に対して、日本の紹介DVDを寄贈しました。このDVDは、中国の全国の大学に配布される予定だそうです。
さらに、両国民に向けて、交流年のロゴマークとキャッチフレーズの一般公募を行いました。開幕式では、その最終選考結果が発表されました。ロゴマークは、中国(China)の「C」と、日本(Japan)の「J」を組み合わせてハート型に見立てたもので、『中国と日本の交流の基本は「心」』というメッセージがこめられているのだそうです。このロゴマークは、東京都の加賀谷美幸さんによるデザインです。
キャッチフレーズは、中国湖北省の黄新国さんによる作品です。中国語の原文は「心的期待,新的未来」で、それを日本語訳して、「期待を未来へつなげよう」というわけです。その意味について黄さんは「中日国交正常化35周年、中日双方が本心から、また、誠意を持って、交流していく必要がある。まずは、心の交流から始めるべきだと思う。また、中日両国は新しいスタートラインに立ったとも言えるだろう。両国の国民、そして政府は、新しい関係をつくり、世界に幸福をもたらすべきだ」と語りました。
今年は中日間での交流イベントが100本以上企画されているそうですが、そのオープニングイベントとして、「中日スーパーライブ IN 北京」という音楽コンサートが行われています。そのほか北京ではたてつづけに、日本のアーティストのコンサートや、日本映画まつりが開催されました。来月には日本で、中国関連のイベントも予定されているとのことです。
今年、中国で開催されるイベントの詳しい情報は日本の中国駐在大使館のホームページをご覧ください。アドレスは:http://www.cn.emb-japan.go.jp/
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