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第14回中日青少年学生交流大会開催ーー両国の学生による合同コンサート
   2007-01-18 16:52:30    cri

 昨年12月27日、日本の金光学園音楽部の吹奏楽団と、中国の北京第166中学校の吹奏楽団による合同コンサートが、北京劇院で行われました 。

 このコンサートは、第14回中日青少年学生交流大会の一環で行われたものです。中日青少年学生交流大会は、日本の毎日コミュニケーションズ、毎日新聞、中国の中華全国青年連合会の共催で毎年行われているイベントです。1983年から始まり、今年は14回目。歴史ある大会です。今年は日本の高校4校から、250人あまりが中国を訪問しました。

 この交流大会について、主催側の毎日コミュニケーションズ海外事業部部長・山添彰久さんにお話を伺いました。第一回交流大会は1983年だったそうです。その当時はまだ、若い世代が国際交流を行う例があまりなかったため、大きな企画をやりたいと計画したのだそうです。どうせやるならば、やはり、日本との歴史関係が深くて、地理的にも近い中国との企画をやろう、ということが最初の始まりだったそうです。

 中日青少年学生交流大会は、いろんな分野での交流プログラムが行われます。音楽分野では、笙や琴などの楽器を使った交流会が行われました。また、音楽以外の文化団体の交流プログラムもありました。それだけではなく、バレーボールやバスケットボール、卓球といったスポーツの分野でも、親善試合が行われました。あとは学校訪問などです。そのなかでも、今回は、吹奏楽合同コンサートを密着取材してきました。

 この合同コンサートに参加した中日両国の学校について紹介します。まず中国側の第166中学ですが、北京では有名な重点中学校です。吹奏楽団は今年の2月で創立15周年を迎えます。これまで、国内外でさまざまな受賞歴がある、非常にレベルの高い演奏に定評があります。それから、日本側の金光学園ですが、岡山県にある私立高校で、国際交流を重視しさまざまな取り組みを行っています。昨年、中国の高校生1000人が日本を訪問すると言う大規模な交流プログラムが行われましたが、この金光学園でも10名の学生を受け入れたり、あと、修学旅行の行き先のひとつに中国を組み込んだりしているそうです

 金光学園の安達恭也教頭に、今回の合同コンサートに参加することになったいきさつを伺いました。安達教頭は、「日本と中国の青少年を中心として、文化の交流をしたい。それから、いろいろ歴史的に残念な時代もありましたが、次の世代では、それをお互いに理解しあって、いい関係を保てればいい。私どもの吹奏楽部は、単なる演奏じゃなくて、パフォーマンス・・・要するに、見て楽しむ音楽を目指しています。前の年に、この大会に参加した学校の先生が、次に岡山県から参加すべきなのは金光学園だと推薦をされたようですね。その当時の校長先生が、自分の教育目標の一つに、国際化教育というものを一本立ち上げていましたので、海外短期留学や姉妹校提携ということをどんどん構築していたわけです。だから、そういう波に乗って、企画に参加する決断をしたのです」と述べました。

 ところで、安達教頭が言う、「見て楽しむ音楽」とは、いったいどういう音楽なのでしょう?実際のステージを見て納得しました。普通、吹奏楽のコンサートは、椅子に座ったまま演奏します。たまに立って演奏することはありますが、基本的にあまり動きがありません。でも、金光学園の吹奏楽部は、踊ったり、ソロのパフォーマンスがあったり、途中で位置が変わったり、見ていて飽きない、楽しめるパフォーマンスでした。

 金光学園の演奏に対して、コンサートで競演した、北京第166中学の楽団顧問・李正華さんは、次のように評価していました。

 「中国の楽団は、ひたすら難度の高い、レベルの高い演奏を追及するのですが、日本の学生たちはすごく活気に溢れていますね。本当に音楽を楽しんでいるようです。日本の楽団との交流を通して、われわれも多くのことを学びました。これからは、もっと自由に、豊かな演奏を追及してみたいと思っています。また、両国の子供たちが一緒に食事したり、話し合ったりしているところを見て、このような活動は非常に有意義なことだと認識しました。ただの文化交流ではなくて、両国人民の友情を深めることに非常に重要な事業だと思います」

 また、金光学園のみなさんも、今回交流大会に参加して思うところがあったようです。金光学園の安達教頭は、「今回つれてきたブラスバンドの中にも、外国に対する興味を非常に強く持った子供がいました。たぶん子供たちは、これから大きくなって、卒業して、社会人になって、また中国を訪問することがあるでしょう。北京オリンピックに向けて、2010年の万国博覧会に向けて、変わりつつある中国を子供たちに見てほしいですね」と述べました。

 なお、合同コンサートに参加する学生たちにも話を聞きました。まずは、北京第166中学の呂晶謡さんです。呂さんは「日本の学生たちは、本当にマナーがいいです。その演奏もすばらしいです。私たちは、互いに相手の国の言葉ができず、英語も簡単な話しかできません。でも、音楽はまさに世界の共通語です。音楽を通して、相手の気持ちが十分伝わってきましたよ。」と述べました。つづいて、金光学園高校2年生の三上沙有美さんです。三上さんは「日本で味わえないような経験を中国に来てさせていただきました。日本と違うところがあるんですけれど、すごく楽しい経験をさせてもらいました。はじめは、どんなところかなあと緊張していましたが、来て見て、中国の方々がすごくフレンドリーに接して下さるので、すごくいい印象です」と語りました。

 他国の同世代の青少年と交流するのは、学生たちにとって貴重な体験になります。これからもぜひ、この友情がつづけばいいと思います。

 最後に、主催側の毎日コミュニケーションズ山添さんのお話です。山添さんは「一番印象に残ってるのは、こういう交流演奏をきっかけとして、日本に帰った後も、学校同士、或いは吹奏楽団同士の交流が、手紙やメール、いろんな形で継続していることです。お互い訪問したことをきっかけに、たとえば新しい楽譜をお互いに送ってあげたりとか、相手の国の音楽をもっと演奏するようになったりとか、さらにもっと深い交流が継続して行われているということが、一番印象深いです」と述べました。

 今年は、中日国交正常化35周年に当たります。この中日青少年学生交流大会も、次回は第15回を迎えます。今年は、もっと大規模なものが行われる予定です。この交流大会がこれからもっともっと盛んに行われていくよう、期待したいと思います。

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