日本映画週間が、11月18日から24日まで、北京で開かれました。会場には、日本人監督の篠田正浩さんと生野慈朗さんのほか、女優の松坂慶子さんや薬師丸ひろ子さんなどが姿を見せました。期間中、日本映画11本が上映されたほか、北京電影学院では日本人監督・俳優が中国の監督・学生と交流会を行いました。
18日午後3時、北京の21世紀劇場で開催された開幕式には、およそ300人が出席しました。中国の田壮壮監督や霍建起監督のほか、俳優も60人ほど参加していました。
日本側を代表して、中国駐在日本大使館の宮元雄二大使が挨拶をしました。
「さまざまな優れた作品が11本上映される。より多くの方に、日本の文化や習慣などを知ってほしい。今回の映画祭開催が、相互理解につながると確信している。日本では中国文化フェスティバルも開催されている。これと合わせて日中交流が広がっていくよう期待している」
また、北京電影学院の侯克明副学長もスピーチを行いました。
「中日映画界の交流をさらに広めるため、シンポジウムや学術交流、日本の監督と中国人学生の交流などを行う。これらの活動を通し、中日相互理解が広がるように期待している」
また、開幕式のオープニング作品として、生野慈朗監督の「手紙」が上映されました。そのほか、「スパイ・ゾルゲ」「幸せのスイッチ」「明日の記憶」「椿三十郎」「たそがれ清兵衛」「春の雪」「男はつらいよ あじさいの恋」などが上映されました。いずれの回も劇場はほぼ満員で、大盛況でした。
オープニング作品「手紙」のプロデューサーである河井信哉さんは、今後の中国との協力について、次のように述べました。
「中国は今回が初めて。今まで映画を50本以上制作してきたが、中国とは1度も縁がなかった。今回の映画祭をきっかけに、中国の方々に日本の映画を見てほしい。これから、日中合作映画も企画しているが、その制作もぜひやりたい」
また、日中合作のドキュメンタリーにも出演したことのある日本の女優・薬師丸ひろ子さんは、日中共同制作の映画への出演に意欲を見せていました。
「中国映画も中国料理も大好きです。中国映画に出演したことのある高倉健さんから、すばらしい体験をしたと聞いていた。中国映画にもぜひ出演したい」
関係者の話を聞いて、両国映画界の交流の大切さをしみじみと感じました。これから、中日両国の間で、このようなイベントが多く開かれれば・・・と中日両国の映画ファンが期待しています。(取材・写真撮影:任春生)
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