
Q:中国の高齢化社会について関心があります。最近、福祉について学んでいるのですが、介護問題など不安なことも多いです。お隣の国ではどんな対策を練っているのか、知りたいです。
A:高齢化社会は、中国でも非常に深刻化しています。一般的に60歳以上の人口が総人口の10%を超えたら、その国は高齢化社会を迎えたことになると言われていますが、中国では1999年に60歳以上の人口が10%を超え、現在は11%となっています。また、統計によりますと、2020年には、60歳以上の人口とそれ以下の労働人口の比率は、1:2.5となるとのことです。各先進国でも高齢化が問題となっていますが、その国の経済発展と高齢化は正比例すると言われていますので、これはある意味仕方のないことかもしれません。しかし、中国の場合は、まだまだ発展途上国であるにもかかわらず、高齢化が深刻化しています。まだ豊かになっていない段階で、すでに年を取り始めているのです。これは、非常に大変なことでしょう。

それに対応するために、中国政府がさまざまな取り組みを行っています。まだまだこれから改善が必要だと思われますが、養老金の普及や老人ホームの設立などを進めているところです。それから、中国にもヘルパー派遣会社などがあって、老人の介護にあたっています。特に中国は共働き社会ですから、家族だけで介護するのではなく、社会のサポートが必要です。これから、ますます高齢化が進んでいくので、みんなで考えなければならない問題です。
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