こんにちは、殷絮です。2006年6月から半年間、テレビ山梨で研修生活を送っています。日本で見たこと、感じたことを、毎週レポートさせていただきます。よろしくお願いします。
7時ごろ、ようやく8合目の山小屋に着きました。予約したのは、山頂に一番近い8合5勺にある御来光館という山小屋です。こじんまりとした旅館ですが、200人泊まることができます。登山の季節になると、平日でも毎晩少なくとも30人ぐらい、休日ともなるとほぼ満員の状態だそうです。初日のメニューはカレーです。長い登山で、昼食は取れなかったため、みんなおなかがぺこぺこで、夕食を待ち望んでいました。8時すぎに、ようやくみんながそろって、食事が始まりました。生まれてはじめてカレーの美味しさを知ったときのように、10分でたいらげてしまいました。
夕食が終わったら、体がぬくもったような気がしました。みんなでいろりを囲んで、初日の登山を振り返りながら一休みしました。あした、頂上まで登るため、もうちょっと頑張らなくていけないから、普段よりはやめに9時には寝ることにしました。
山小屋は木製の日本風建築です。奥の部屋には2段ベッドがずらりと並んでいて、上には冬のときだけ使う厚めの布団が置いてあります。ベッドとベッドがくっついているため、となりの人との間にほとんど距離がなく、普段ではありえないような形で寝なければなりません。プライベートの空間がないのです。また、山の上はとても寒いので、みんな昼間に着ていた服のまま寝ています。夜中になると風がもっと強くなってきました。ベッドに横になっていても、風の音がとても身近に感じられました。また、頂上に一番近い山小屋ですので、夜中から登山に出かけるお客さんがたくさんいるようで、落ち着きません。一晩中そんな感じで、眠ったような眠れなかったような状態でした。
日の出は4時40分だそうです。ご来光を拝むまで、あと少し。ベッドの中で、わくわくしながら待っていました。
(つづく)
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