このほど、北京で、バレーボールの大会が行われました。北京のバレーボール・サークルが参加する「北京バレーボール愛好者大会」です。この大会は年に2回行われます。今年で20回目を迎え、ますます盛り上がっていました。
試合は朝8時から、トーナメント形式で行われました。北京で活動している18のバレーボール・チームが、熱い火花を散らしていました。
今年の大会の責任者のひとり、鄭チン欣(英語名:Katherine zheng)さんにお話を聞きました。鄭さんは、香港からの留学生。北京大学世界史専攻3年生です。鄭さんは「この大会は、今年で20回目です。毎年、われわれ北京大学国際バレーボールチームが主催しています。アマチュアのバレーボールチームが参加します。6月の初めごろと、12月の末ごろ、年に2回行われます。今年からウェブサイトを開設したので、ネットで参加の申し込みが出来るようになりました。今年は、男女合わせて、過去最多の18のチームが参加しています。」と話してくれました。
ところで、会場で、日本人の姿をあちこちで見かけました。わたしは、「日本人バレーボール同好会」のみなさんにお話を伺うことができました。まずは、キャプテンの小川高史さんにお話を聞きました。小川さんは「同好会は、1997年に発足しました。今年で9年目になります。毎週土曜日午後3時から6時まで、日本人学校の体育館で練習をしています。年齢・性別・経験を問わず、バレーボールをやりたい!という人が集まっています。今は、3、40人ほど在籍しています。みんなで楽しくバレーをやる、ということが大事なのです。」と紹介してくれました。 この同好会は、北京に在住している留学生や駐在員、そのご家族を中心に結成されています。小川さんご自身は、北京留学後、2004年11月から、日本たばこ北京事務所に勤務していらっしゃるとのことで、北京滞在歴は合計3年になるそうです。
北京には、日本人の留学生や駐在員が多く生活していますが、こうした同好会に参加すれば、北京生活も楽しくなりそうです。試合のとき、みなさんのようすを拝見していて、非常にアットホームな雰囲気が印象的でした。メンバーの家族も大勢応援に駆け付けていて、一丸となってバレーボールを楽しんでいるようでした。ここで、ご主人と息子さんがチームに所属しているという、村川京子さんにお話を聞きました。 村川さんは「日本でもバレーボールのチームに入っていました。小学生のチームですが、主人がコーチをしていて、上の子も真ん中の子もそのチームに入っていました。北京に来てから、出来るところがないかなあとずっと探していました。(それで、同好会に入会しました)」と語りました。
村川さんご一家は北京に来て2年になるそうですが、日本にいたときと変わらずバレーボールを楽しむことができてうれしい、とおっしゃっていました。京子さんも、大会のときは欠かさず応援に出向くのだそうです。
毎週の練習と家族の応援のおかげで、日本人バレーボール同好会は、男子Aチームが4位、男子Bチームが10位、女子チームが5位という成績を収めました。
ところで、この大会、もともとは留学生同士の交流を深めるために始まったもので、参加者は主に外国人だったそうです。でも最近は、中国人の参加も増えていいます。日本人チームも、中国人と試合の合間に声を掛け合ったりして、楽しく交流しているという感じでした。キャプテンの小川さんは「私は、北京に3年いるんです。いろんな人と知り合いになりましたが、やっぱりバレーボールというひとつのつながりを持って中国の人と接するって、すごく楽しいですね。お互い一生懸命やって、勝ち負けがもちろんありますけれども、終わったあとすごくすっきりするんですよね。お互いよく頑張ったねという感じです」と話してくれました。
これに対し、中国人のほうも、日頃なかなか接する機会のない日本人との交流を楽しんでいるようでした。さきほど紹介した、今大会の責任者・香港出身の鄭さんも、次のように話していました。鄭さんは「日本人は礼儀正しくて、教養がありますね。そして、いつもわれわれの大会に協力してくれます。大会の経費が不足したら、日本人学校が援助金を出してくれることもありますし。また、試合の時は、すすんでラインズマンを担当してくれるので、本当に助かります。みなさん、バレーボールも上手ですね。チームがとてもまとまっていて、いい感じです。」と語りました。
年2回の大会とはいえ、日本人と中国人がともに競い合いながら理解していく、そういう場にもなりつつあります。
みなさんも、もしこれから、留学や仕事で北京に滞在する機会があれば、こうした活動に参加してみてはいかがでしょうか。バレーボールを通じて、中国人の友達を作るのもいいかもしれません。
「日本人バレーボール同好会」 ogaogawa@rc4.so-net.ne.jp (小川さん)
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