わたくしは衰英明です。このような機会をいただき感謝しております。
わたくしは日本に来てから、機会があれば、日本各地の大学や地域の勉強会や社会団体で中国の「京劇芸術」を紹介してきました。
幸いなことに、映画「覇王制姫」が公開されてから京劇の人気が高まり、1996年から、東京・渋谷に?般市民向けの力ルチヤ?センター「毎日新聞カルチャーシテイ」がオーブンすると同時に講座を持ちました。日本で初めての京劇の講座でした。このことは初めて外国人に京劇を教えるわたくしにとってチャレンジでした。試行錯誤や工夫をして申国語のできない生徒達に、京劇の基本的な唱やせりふ、しぐさ、踊り、立ち回りを教え、舞台で発表できるまでになりました。
この「毎日新聞力ルチヤ?シティ」で教えた経験が役に立ち、ある先生の紹介で桜美祢大学のオープンカレッジで京劇講座を持ちました。その後、同大学に新しい学科「総合文化学科」が設立され、「東洋演劇演習?」の講座として「京劇」が設けられました。わたくしはその講師に抜擢していただきました。
このユニークな講座は文部省の厳しい審査を通って許可がおり、2000卒業単位として認められる京劇の授業が日本において初めてスタートしました。
本家といえる中国でさえも京劇専門の学校以外では京劇を教わることがほとんどできませんから、社会自りにも注目されました。
この授業は京劇の基本的演技を実践することを通して。中国の演劇ばかりでなく申国文化の理解を深めることも目指しています。受講生は年々増え、4年目の昨年は。受講希望者が多すぎて大きな演劇スタジオが満員で動げないほどになりました。しかも生徒さんの中には。6単位を取ったのに聴講生として続けて授業を取る人選まで出てきました。そういえば昨年の慶応大学のアートセンダ?での京劇のな開講座では、開演10分前に広い会場が満員になってお客様が外にあふれてしまい、資料を増刷するほどで。責任者はアートセンター始まって以来の盛況だと喜んでおられました。
伝統演劇の京劇には中国の民族、文化、歴史、そして代々の俳優たちの鍛錬と工夫が凝縮されています。日本においてこのように京劇の価値が認められるということは大変なおどろきでした。
特に最近は中国の経済発展とともに。中国の伝統文化にも関心が高まっているように感じます。それも「うわべ」だけでなく中国の心をもっと知ろうという深さがあるように思います。
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