大学では沢山絵を描き、多くの理論を学びました。初めて描く油絵は、その素材の扱いにくさからとても苦労しましたが、何枚も何枚も描いて勉強しました。大学院博士課程を修了し、多摩美術大学で第?号の博士号を取得できたときは、本当に嬉しく、真岡市の後援会の皆様をはじめ。沢山の方々の応援に応えることが出来てよかったです。
私の日本についての印象は、やさしい人との出会いの中にあります。真岡市の後援会の皆様をはじめ、大学の先生方に、私は大変お世話になりました。後援会の皆さんは、数え切れない援助のほかに、私を娘のように扱ってくださり、今でもあたたかく見守ってくれています。大学の先生は、時には厳しい指導もありましたが、博士号を取得できるよう、丁寧に指導してくださいました。日本の友人も沢山出来。私はとても恵まれた留学生だったと思います。私が今まで絵を描いてこられたことは、多くの温かい心を持った人との出会いからです。
私は幼少のころから絵を描いてきました。中国水墨画は伝統を重んじる世界で、構図や描き方、技法など多くの決まりがありました。しかし油絵はその正反対というような印象を初めは受げました。私が入学した多摩美の油絵科は、とても自由な校風で、描き万や技法などにとらわれずに。個性を発揮する場だったので、絵の具の扱いも技術もまったく知らない私はとても戸惑いました (私はてっきり手取り足取り教えてくれるものだと思い込んでいたので)。学部時代はもう、無我夢中で描きつづけ。今まで描いてきた水墨画と油彩画のあいだで、技法や伝統のあいだで試行錯誤していました。
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