今、日中間で国民感情の悪化が話題になっています。日本では、これは中国の愛国教育が原因だと、その愛国教育が反日を煽っていると言われています。?方、中国では、日本の歴史問題の認識だと指摘しています。?休日中間でどういう問題が起きているのか。現場サイドで見ると、確かに歴史問題があります。もうひとつ、私から見ると、やはり非常に重要なのは日本のソフトパワーがかなり落ちてきたことがあります。90年代の半ばまで、中国の国民が日本を見るときには、ある種の敬意を持って見ていました。
当時、中国人の家庭では日本の家電製品などを持つことを誇りにしていました。しかし今、日本の家電製品はほとんど申国の家電製品に市場を奪われました。そういう家電製品に対して、中国の国民は、昔のように日本家電への愛情に近いものを感じなくなりました。これは日常レベルで現れた日本のソフトバワ?低下の典型的なものだと思います。
もうひとつ、中国人の取得向上によって生活レベルがかなりアップしてきて、ある種の自信を持つようになりました。
それと同時に、95年から中国でインターネットが使われるようになり、国民レベルで情報を取得する手段は、昔と比べると格段に進歩してきました。ですから、国民が外交政策やいろいろなことに対して意見を言い始めるようになりました。日本はまだこうしたことには慣れていない。実は、96年に私は翻訳した本のあとがきにこういうことを書きました。これまで日本人は、中国の発言はひとつの声だとしか受け取れなかった。これは人民日報とか、新華社とか中国政府の正式な発言でした。しかし、実際の中国国民がいろいろなことに対して発言するようになるだろうと、日本の国民もこうした時代の訪れに慣れなければならない、中国との新しい付き合い方を覚えないと将来大変な問題になるだろうと、こういったことを96年にすでに指摘しました。アジアカップで見られたようなサッカーファンの反応を見て、案の定日本国内ではこれは反日運動だと取り上げています。
つづき
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