私は東京で格安チケットを販売している旅行会社から聞いた話です。社長は女性で、彼女はいつも静岡のあるグループからチケットの依頼を受けるのですが、いつも中国の航空会社を指定される。ときには席を取れない場合もあります。 「では、几Lでもいいですか、あるいは全日航でもいいですか」とその社長は静岡のグループに勧めるのですが、グループの責任者は 「いいえ、私たちは少しでも中国の経済発展に貢献したいですから、お金は中国に落とします。だから、航空会社は中国の航空会社にしてほしい」と言うのだそうです。
実は、彼らはグループを作り、お金を出し合って、中国各省で?箇所に一校ずつ希望学校を作っているのです。景気のいいときならともかく、景気が悪くなり、彼らも年を取って、収入もそれほどあるわけではない。それでも彼らは活動を続けています。数年前、彼らがチベットに行った。出発前にグループの代表者がその社長に 「これは万が一のときに開けてください」と封筒を預けました。
封筒の中に入っているのは彼らの遺書だというのです。年をとったから、チベット行きは、ひよつとすると、体にとってかなりの負担かもしれません。それでもチベッドに希望小学校を作るために彼らは行くのです。遺書を書き残して。 なぜ自分の家族に渡さないのかというと、家族に余計な心配をかけたくないと思ったからでしょう。彼らは死を覚悟して、回申交流に身を投じているわけです。私の知っているかぎり、中国の主要メディアは、そうした彼らのことを報道していない。
だから、こういう人たちをなぜもっと牢固に紹介しないのかと思います。日中間の国民間感情の悪化の裏には、もちろんいろいろ理由はあります。その感情悪化を阻止する、あるいは緩和させるため、私たちは本当に努力したでしようか。それを考えると、中国と日本のメディア関係者同士がもっと語り合う場を作ったらどうだろうかと私は思いますね。もっと冷静に相手のいいところを見つけ出し、それに虚心坦懐に学ぼうという、人と人、国と国の交流の原点とも言える基本ラインに戻って、もう?度やり直したらどうかというのが私からの提案です。
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