米国は、米通商法301条に基づき高額の関税を課す500億ドルに上る中国からの輸入品リストを発表したことに続き、現地時間の5日、さらに1000億ドル相当の中国商品に関税を課すべきかを検討していると明らかにしました。これに対して、中国政府は直ちに反発し、「いかなる代価を払っても必ず断固として反撃し、新しい対応措置を取るつもりだ。最後まで付き合う覚悟を持っている」と表明しました。
中国金融四十人フォーラムのメンバーである郭凱氏は「米通商法301条に基づいて行った調査の報告書を読めば分かるように、大部分のことは想像上のものだ。思っていることとやっていることはまったく無関係で、ただ関税を課するためのことである。アメリカのメディアは、トランプ大統領の発言として『知的所有権などは考えていない。関心を寄せているのは関税だけだ』と報じている。貿易摩擦はアメリカが引き起こしたものである。こういう状況の中、唯一の方法は報復することだ。片方が負けたと認めるまで戦う。中国政府は何度も交渉のチャンスを作り出してきたが、アメリカはそれを粗末にした。ここまで来たら、あとは反撃するしかない」と述べました。
また、中国金融四十人フォーラムのメンバーである哈継銘高級研究員は、アメリカの貿易赤字について、次のように分析しています。「中国は改革開放という政策を実施し、特に世界貿易機関(WTO)に加盟してから、多くの外資企業が中国に進出し、工場を相次いで建設した。そこから中国は『世界の工場』と呼ばれるようになった。中国がこれらの工場で生産した製品から獲得した付加価値はかなり低いものの、国際貿易の統計では黒字となる。アメリカは一部の自国製品、特にハイテク製品の輸出を制限している。この分野で中国への輸出を開放すれば、中米貿易の差を速やかに縮められるだろう。関税を引き上げるというアメリカのやり方は、対外貿易の赤字問題の解決にはなにもならない」。
さらに、同じく中国金融四十人フォーラムのメンバーである管涛高級研究員は、「中国最大の優位性は、豊かな市場を持っていることにある。中国はこれを以って、世界の多国間貿易システムに貢献している」と強調したうえで「貿易戦争は中国が求めたものではなく、アメリカが押し付けてきたものである」と指摘しました。(藍、星)
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