今年上半期、中国経済の力強い成長がアジアの輸出入への波及効果などの要素を考え、世界貿易機関（WTO）が21日、2017年通年ベースの世界貿易の見通しをこれまでの2.4％増から3.6％増へと大幅に上方修正しました。

　WTOは、今年上半期、世界主要貿易国、とりわけ中国経済の力強い成長に牽引され、世界貿易は前年同期比4.2％増になるという見通しを表明しました。それによりますと、このうち、先進国の輸入と輸出が昨年同期比それぞれ2.1％と3.1％、発展途上国のそれがそれぞれ6.9％と5.9％の増加となったということです。

　一方、WTOのアゼベド事務局長は、「世界貿易の見通しの改善が喜ばしいものですが、世界経済が直面している重要な脅威が依然として存在し、貿易の回復傾向はたやすくその影響を受ける恐れがある」という見方を示しています。（Yan、Kokusei）