米国財務省は20日、38の個人と団体への制裁を発表しました。これは、ロシアがウクライナ南部のクリミアを併合したことに対する措置だと見られています。

　米国財務省はこの日に発表した声明で、「制裁対象になる個人と団体には、すでに実施中の制裁から逃れようとする団体、前回の制裁対象であった個人が運営する団体、2人の政府高官が含まれている」としました。また、新たな制裁措置の目的について、「現在の制裁措置を回避しようとする行為を取り締まるとともに、米国とパートナー国の制裁措置の一致性を保つことにある」と強調しました。

　今回の制裁では、対象となる個人と団体の米国での資産が凍結され、米国民はこれら対象との取引が禁止されます。

　ロシアのプーチン大統領は15日、「米国が打ち出したロシアへの制裁は『諸刃の剣』だ。国連の統計によれば、ロシアを対象にした制裁によってロシアの国内総生産（GDP）は少なくとも1％下がった。だが、その代償として米国は1000億ドルの損失を被っている」と強調しました。（朱、謙）