王毅外相は8日、北京で記者会見を開き、国内外の記者からの質問に答えました。
中米関係について王外相は「中国では40歳は『不惑の年』と言われる。中米関係がより穏健かつ成熟した「不惑の年」を迎え、両国国民並びに世界の国々と人々の安心できる道を歩んでいけるよう望んでいる」と期待を寄せ、中米関係の未来について、「社会制度の違い」と「ゼロサムゲームのような伝統的思考法」の二つの壁を乗り越える努力を呼びかけました。さらに、「中米双方の密接な交流と努力の下で、中米関係はより積極的な方向に向かって平穏に発展している。いま、両国は首脳会談や各レベルの交流、各分野の協力拡大について効果的な交渉を進めている。両国首脳の合意した共通認識に則って、衝突せず、対抗せず、相互尊重、協力共栄の原則を守り続けるならば、中米両国はとても良い協力のパートナーになれるだろう」と述べました。
中韓関係について、王外相は「当面の中韓関係を妨げている最大の問題は、米国と韓国が韓国でも異論のある最新鋭迎撃システム『終末高高度防衛ミサイル(THAAD)』を配備することだ。中国は韓国側に対し、本当の危険の一歩手前で踏みとどまり、ミサイル配備を中止し、誤った道を歩み続けぬよう求めた」と述べ、「今年は中韓国交樹立25周年に当たる重要な年だ。中国側はこの25年間、両国国民の努力の積み重ねによる成果を大事に考えている。韓国側にも、中国と共に、両国の互恵協力の大局を維持していってほしい」との考えを示しました。
また、朝鮮半島の情勢について、王外相は「朝鮮は国際社会の反対を顧みず、国連安保理の決議に反して、核ミサイル開発に固執してきた上、今回朝鮮半島の東部海域に向かって弾道ミサイルを4発発射した。一方、米国と韓国は同地域で非常に大規模な軍事演習を行い、朝鮮への軍事圧力をかけ続けている。2両の列車が向かい合って加速し続け、どちらも道を譲らぬかに見えるこの行為は、衝突の準備ができているという意味なのか。今すべきことは、赤信号を灯し、双方が直ちにブレーキを掛けることだ」と述べた後、朝鮮半島の危機対応について、「まず朝鮮が核ミサイル活動を、米韓が軍事演習を一旦止め、目下の安全保障上の複雑な状況から抜け出し、談話による解決の軌道に戻ることが必要だ。次に、朝鮮半島無核化と同地域の平和メカニズム構築とを結び付け、関連各国の関心事を同時かつ対等に解決し、朝鮮半島の長期にわたる安定を保つ方法を見出すことだ」と提案しました。
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