施氏は先日新華社記者の独占インタビューに応じた際、過去数年にわたるアキノ当局による対中政策の間違えの繰り返し及びフィリピンの民生に対する一連の誤りがもたらしたマイナスの影響を振り返り、次期大統領が迅速に対話をスタートさせ、両国関係ができるだけ早く正しい軌道に戻るよう期待した。
目下、各当事者が注目する南中国海仲裁案について話が及ぶと、施氏は次のようにみなした。アキノ当局が仲裁案の推進に固執するのは、実にむやみなやり方で、悪い結果を植えつけており、それらが成り立たないばかりか、フィリピンには何の利益も戦い取ることができない。この「政治そろばん」の背後には、アキノ大統領の野心があるうえになお、米国人のやり口もある。「しかし目の利く人は、このような『そろばん』が賢くはなく、八方破れでさえあるのをはっきりと分かっています。」
その理由として第一に、利益を得たのが米国の「アジア太平洋地域へのリバランス」戦略であること。施氏は次のように語っている。米国のアジア回帰及び東南アジア回帰の目的は、「米国が当年の東南アジア条約機構における主導的役割を再演することにあります。米国はこのような戦略をベールとして」、東南アジア諸国に米国の利益のために奉仕するよう企てました。そして「大多数の東南アジア諸国が理性をもって向かい合っている時に、アキノ大統領が立ち上がり、喜んで米国の駒になったのです」。
第二に、フィリピンと中国の間では、対話のルートが尽きてはいないこと。施氏は次のように語っている。中国とASEANは2002年に『南中国海各方行動宣言』を締結し、「南中国海行為準則」の策定を業務上の目標をとしており、双方はすでにこれについて多くの協議を行い、最終的には南中国海の主権紛争を平和的に解決するために条件を創り出した。「フィリピンが中国に対し南中国海仲裁を起こしたのは、実際にはフィリピンがかつて調印に参与した『宣言』を一方的に破棄したに等しく、中国を尊重せず、また自身も尊重せず、更にはASEANも尊重せず、人々に一種の地域の秩序やルールを破壊したという印象を与え、最終的にはフィリピンの国家イメージと信用を傷つけたのです」。
第三に、施氏は、次のように述べた。仲裁ではフィリピンと中国の紛争の実質的な解決が不可能なこと。フィリピンが仲裁という拘束力も強制力も持たない方式を選んだのは「過度に煽り、かき乱すためであり、中国に圧力をかける真の目的は、問題を解決するためのものではありません」と語っている。
施氏は更に次のように語っている。フィリピン・中国の各界は、仲裁が南中国海問題やフィリピン・中国の紛争を解決できないばかりか、却って問題をますます複雑にさせ、フィリピン・中国関係におけるあの結び目を締めれば締めるほどきつくさせているとみなしている。国と国との領土紛争を最終的に平和的に解決するには、双方が腰を落ち着かせて交渉・協議することが必要だ。仲裁に訴えることにおいて、フィリピンは勝ち負けに関わらず、フィリピンの民衆はいずれもこの政治芝居の中から何の利益も得ることができず、民生はますます困難になるだろう」。
(新華社より)
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