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紹興、水路めぐり、紹興酒を楽しもう!
   2008-04-17 14:54:25    cri

    

 紹興は、中国沿岸部の浙江省にある小さな町です。総面積は7901平方メートル、人口は429万人。浙江省の省都・杭州市からは車でおよそ1時間、上海からはおよそ3時間です。日本から飛行機で来る場合は、成田空港か関西空港から杭州蕭山(しょうざん)国際空港への直行便を利用すると便利です。

 紹興という町が出来たのは、紀元前490年ごろ。歴史書によると、春秋時代から栄えていました。当時このあたりには「越」という国がありました。有名な「呉越同舟」や「臥薪嘗胆」という故事成語は、ここで生まれています。

 紹興は、水が豊富で「水の都」と呼ばれており、古くから水路が発達しています。昔は今みたいに車や汽車がなかったため、この水路をたくさんの船が行き交って、重要な交通機関になっていたそうです。

 今は観光用に水路が活用されています。市内各地に乗り場があり、どこから乗るかでコースが違います。所要時間は、10分、30分、1時間などコースによってさまざまで、料金はひとり30元から200元(日本円で450円から3000円ほど)です。船頭が船をこぐ音を聞きながら、ゆったり水辺の景色を楽しむと、日ごろのストレスもどこかへ飛んでいってしまいます。

     

 紹興の町では「黒」が多く使われています。この「黒」という色は、昔から紹興を象徴する色だったそうです。紹興では有名な「黒いもの」が3つあると言われています。

 まずひとつは、水路めぐりのときに乗る、黒い足こぎ船です。この船は「烏篷船(うほうせん)」とも呼ばれています。「烏」とは中国語で「カラス」のこと。なぜ黒いのかというと、昔はこの船を漁にも使っていたそうで、夜に魚が逃げないように船体を黒く塗ったのが始まりと言われています。

 紹興の「黒いもの」2つめは、その船頭が被っている帽子です。「烏毡帽(うせんぼう)」とも呼ばれています。フェルト製で雨にも強いのが特徴です。今は船頭や観光地のスタッフが被っているのを見る程度ですが、昔は普通の人もよく被っていたようです。

 そして3つめは、食べ物。紹興の人が日常食としてよく食べている、「烏干菜(うかんさい)」と呼ばれる食品です。高菜やからし菜を刻んで天日で干し、そのあと煮て作ります。その色が真っ黒なことから、紹興の3大「黒いもの」のひとつに数えられています。

 なお紹興は、水路めぐりのほかに、古い町並みを散策するのも楽しいです。石畳の、やさしい感じの町並みは、雰囲気はが抜群です。

    

 また、「紹興」と言えば忘れてはいけないのが紹興酒です。この紹興酒は熱燗にして飲むと非常に飲みやすいです。そして、料理酒としてもよく使われています。紹興で本場の紹興酒を飲みたいなら、「紹興咸亨酒店」という店がお勧めです。この店は、1894年オープンの紹興で一番有名な造り酒屋だそうです。人気の店で、毎日多くの人でにぎわっています。ここの紹興酒は日本にも輸出されているほど有名だそうで、1杯10元(日本円で150円くらい)なんと、茶碗に注がれて出てきます!地元では、こうやって豪快に飲むのが一般的です。  

 紹興酒のつまみに合う料理といえば、有名なウイキョウ豆のほかに筍の煮付け、豚の角煮、ちまきといったものがあります。店内には大きなカウンターがあって、こうした一品料理がズラッと並び、そこから好きなものを選ぶシステムになっています。ひと皿10~30元(日本円で150円から450円)と、安くて美味しいです。紹興の料理はあっさりとしていて味付けも甘めですから、日本人の口にも合うでしょう。

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