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胡同張北京民俗博物館
   2008-03-10 16:47:24    cri

   

 北京には、胡同(フートン)張北京民俗博物館というところあります。北京の伝統文化が大好きな人が創設した個人の博物館です。胡同は北京文化の代表で、張は創立者の名字です。そのため、こういう特別な名前が付けられました。

 フートン張博物館は北京市西部の盧溝橋の近くにあります。敷地面積は700平方メートル余りで、中には100枚余りの古い写真のほか、千点以上の北京の伝統芸術品や民俗資料などが展示されています。

 博物館に入ったら、北京太鼓のメロディーが聞こえます。目の前に展示されているいろいろな展示物が古い北京のことを伝えてくれます。その中で、最も代表的なのは、北京の古い町の様子を紹介した「北京の味」という展示コーナーです。100メートルあまりのコーナーに、1920年代の北京の下町や市民生活の様子を再現しています。まるで、縮小した町みたいです。

 ここを歩くと、80年も前の北京の下町の雰囲気が味わえます。例えば、今も有名な北京の老舗も多くありますし、それから服装の店や総菜屋さんなどもあります。全部で140余りの店舗があるそうです。それから、昔町を走っていた様々な交通機関や、生き生きとした泥人形など……、本当に面白いです。実は、この「北京の味」という小さい町は、博物館の館長である張毓ジュンさんが一人で作ったものです。今年47歳の張毓ジュン館長は、もともと郵便局で働いていました。でも、北京の伝統文化に惹かれるあまり、すべての財産をつぎ込んでこの博物館を開きました。いろいろな資料を調べ、様々な品物を収集しながら、10年もかかって、張毓ジュン館長はようやくこの「北京の味」を作り上げました。「北京の味」について、張毓ジュン館長は「出来たばかりの時は、そこに置かれたものを見ると、どうしても離れたくないんです。まるで昔の北京に戻ったような気がしました。その中を歩いて歩いて、数え切れないほど回りました。毎回受ける感じが違います。朝、午前中、夜、目の前のフートンはそれぞれ全く違います。本当に美しいと思います。私は、その中に溶け込んでいるような感じが大好きです。」と述べました。

 また、この博物館には解説員もいます。見学するとき解説員がついてくれれば、もっといいです。例えば、天合成という絹糸の老舗に関して、解説員は次のエピソードを紹介してくれました。「大きなキセルは、絹糸の老舗である天合成の目印です。昔、多くの女性は字が読めませんでした。市場へ行って天合成を探したけれど、字が読めないので、間違ってほかの店に入ってしまいました。ほかの店にお客を取られてしまった天合成のオーナーは、目印として店の入り口に大きなキセルを掲げました。天合成に行こうとするお客さんは、大きなキセルを見ればすぐ分かります。そのため、天合成の店は大キセルと呼ばれていました。」

    

 展示品や、エピソードのほか、ここにはいろいろなおもちゃがあります。1950年代のものが特に多いですが、例えば推鉄環(輪回し)や、空竹(こま回し)、水哨(水笛)などがあります。例えば、推鉄環(輪回し)ですが、細い鉄の棒で、鉄の輪を押しながら走る遊びです。コツはうまく鉄の輪のバランスを取ることです。ちょっと難しいですが、当時男の子に非常に人気のあった遊びです。

 入館者は疲れたら2階に行って京劇を聞いたり、北京の軽食を食べたりすることが出来ます。ここに来たら、1日があっという間に過ぎてしまいます。ここが気に入って、何回も訪れる人も多いそうです。フィンランドから北京に来ているマディ・レーリマさんもその一人です。マディ・レーリマさんは「友達の紹介でここに来ました。今日ここに来たのは、半年の間で四回目です。ここが大好きです。北京の古い建物を見られますし、昔のおもちゃで遊ぶことも出来ます。私のふるさとのフィンランドには、このような個人の博物館が多いです。どれも特色があります。このフートン張博物館は本当にいいところです。もっと多くの外国人が好きになってほしいです。」と述べました。

 実は、フートン張博物館は個人経営なので、運営する上で難しいことが沢山あります。そのため、北京の伝統文化が好きな人々から援助を受けています。自分の家で長年保存していた物を寄付する人もいますし、自分の作品を贈る芸術家もいます。それから、多くの人が博物館のボランティアに参加しています。そのうちの一人の張君さんは「私は、ここでボランティアをしています。最初は、博物館を見学に来ました。中国文化に興味があるので、すぐ好きになったのです。子供の頃ずっとフートンに住んでいたので、フートン文化に特別な気持ちがあります。今は、四合院やフートンがだんだん消えつつあるので、自然に責任感が生まれてきました」と述べました。

 最後に、張毓ジュン館長は希望を聞かせてもらいました。「北京の人にもっと北京を愛してほしい。ほかのところから来た人々に北京を知ってほしい。海外の友人に歴史豊かな中国を知ってほしい」と語りました。

 アクセス仕方:

 フートン張北京民俗博物館は北京西部の盧溝橋の近くにあります。開放時間は朝9時から午後5時までです。チケットは10元、日本円にすれば160円です。その周りには、北京で最も古いアーチ型の石の橋である盧溝橋のほか、多くの老舗が並んでします。北京市内からのバスで簡単にいけます。

 それから、盧溝橋も北京の名所のひとつです。北京の伝統文化に興味を持つ方はどうぞ足を運んでください。

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