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新疆は中国の北西部にあります。かつてはシルクロードの通り道であり、今も多様な民族が暮らすところです。古くから、ここは中国と中央アジア、西アジア、ヨーロッパを結ぶ交通の要衝でした。
新疆ウィグル族自治区から出土した古代文字は現在までに、28種類以上に達しました。一つの地域でこれほど多くの種類の古代文字が発見されたのは本当に珍しいことです。しかし、これらの古代文字はほとんど消えてしまいました。シルクロードの歴史学者・李カイさんは1970年代からシルクロードのあちこちを回って、歴史的な意義を持つこれらの古代文字を収集・研究してきました。さらに「西域750日」「シルクロード」など10冊の書類を編集しました。
今年74才の李カイさんはとてもほがらかで、若者のように軽やかに踊れます。30数年来、彼は酒を友にし、毎日、アルコール度数50度以上の白酒一本を飲んでいます。「酒さえあれば、何も食べなくても砂漠を一日歩いてもいいという李さんは、自分のことを「ラクダの李」など冗談ぽく呼んでいます。
ここ数年、李さんははるかに昔に消えてしまったシルクロードの国・郁頭国に興味を持つようになりました。郁頭国の神秘を明らかにするため、李カイさんはこれまで数十回にわたって新疆ウィグル族自治区の砂漠を訪れました。
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