新疆北部のジュンガル盆地の広々とした砂漠地域に位置する新疆ウィグル自治区野馬繁殖センターはアジア最大、世界でも2番目の規模の野馬繁殖センターです。このセンターで働いている張赫凡さんはセンターで唯一人の女性スタッフです。
1995年、21才の張赫凡さんは新疆農業大学を卒業し、新疆野馬繁殖研究センターに入り、獣医の仕事を始めました。センターの10数年前の状況を振り返って張さんは「当時、生活と仕事の環境は非常に苦しくて、給料も少ないものでした。若い女性の自分が荒涼とした砂漠で長く暮らすのは本当にたいへんでした」
張さんが仕事を辞めようと決定した日の夜、センターの「黒炭」という名前の野馬が急に病気で倒れました。ちょうどこの時は、旧暦の正月の連休にあたりましたが、張さんは帰省するのを辞めて、「黒炭」の世話をしました。この後、「黒炭」は張さんになつき、馬独特の方法で感謝の気持ちを表しました。これに深く感動した張さんは自分の仕事に非常に意義があると実感し、辞職する考えを捨てました。
張赫凡さんは日記の形で野馬の物語を記録しています。2005年、張さんはその100万字に上る日記を元に「野馬??故郷カラメリに再び戻る」という本にし、発表しました。この本は最も注目されるベストセラーになり、張赫凡さんは各メディアの注目の的となりました。また、多くの政府機構や民間組織、それにジャッキー・チェンを含む社会各界の有名人などがセンターに寄付金を送り、野馬センターに支援の手を差し出しています。
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