すばらしい！と感心しながらバスはやっとトルファン市街地へ入って行った。高層ビルは見られないが結構おおきな街である、区画整備された街並みで広い歩道がありその歩道には葡萄棚が覆っていて、適度な日陰を作っている。やっとのことで市内の一角にある駐車場に入って止まり餐庁に入って行った。何と舞台付レストランである。ここで民族舞踊を見ながらの夕食ってわけだ。

　座ってまもなく乾杯となり冷菜に始まる色とりどりの料理が運ばれてきて、又例のごとくガツガツと食べ始める。これって特徴はないがそれなりに美味しく食べられる、何故バスに揺られ座ってただけなのにこうも入ってゆくのかなぁ？とそこへおねえさんが長細い剣に串刺しした焼き鳥みたいなものを持ってきて、名々に配っていく。食べて見ると羊肉の塩焼きである。これがあのシシカバブとかケバブと呼ばれているものに違いない。けっこういけるし全員も食べている。　

　この地方はすでにイスラム圏に入っているから、羊肉は 最もポピュラーである。と突然場内が暗くなって強烈なサウンドが響きだした。民族舞踊の始まりである。外へタバコしに出た。外は既に日が落ちて暗いが空を見上げると凄い星数である。そこへ、むさ苦しい男達が奇妙な作業車から降りてきて、レストランに入って行った。その奇妙な見たことの無い作業車が3台も有ったので、ブラブラ近づいて観察しているうちに、判ってきた。GPSアンテナ、ペトロリアムのゴロマーク、大きな水槽タンク、4人ほどのベット、と数々に機器類等が付随している。これは油脈探査用車に違いない。そして先ほど入っていった男達（しかもインテリっぽい）バスの中から見た油井といい、間違いない。きっとしばらくぶりの休養か、何かの補給で来ての栄養補給だろう。

　中に戻ろうとした時建物脇から煙か見え、いい匂いがしてきたので、そちらを覗いてみると、先ほど食べたシシカバブを焼いてるのが見えたので、写真でもと思い近づいてカメラを構えると、ポーズを取ってくれた。撮り終えて行こうとしたら、焼いている串を1本とって「食べろ」と差し出すではないか、「先ほどたべたよ！」といってもなお差し出すので

　遠慮なく食べたが、「旨い何だこりゃ！前のとは全く違う！」ピリッとして熱くて、何か内臓部分らしい。きっと従業員の分だろう、それにしても旨かったので、謝々と言って中に戻った。中での舞踊も終わり記念写真を撮り終えたところでお開きとなり、バスでホテルへと向かった。しばらく走ったところに本日の宿である「トルファン緑州賓館」があった。３ッ星といったところか、ウルムチのような高層ではない。

　夜も遅くなったので各自部屋へと向かった。今日も朝早かったので瞼がくっ付きそうに眠い、そくさくとシャワーを浴びてベットへ転がり込む。おやすみ