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中国シルクロードの旅2ー3
   2007-03-28 10:17:50    cri

   

 中国シルクロードの旅{2日目ー8月20日、ウルムチ(海抜1,500m)→トルファン}

 バスは天山山脈を横断してトルファン盆地へと進んで行く、しばらく走っただろうか荒野の遠くに何か白い電柱みたいな物が群立しているのが見えてきた。段々近づいてくるにつれて識別出来る様になり、「まさか!アンビリーバボ!」「何でこんなところに!」と目を

 疑った、何とそこに見えてきたのは風力発電装置の群れだったからである。先進国とか、沿海州にあったならさほど驚きはしなかったが、幾ら近代化を進めている中国とはいえ、

 中央アジアの辺境に地に出現したもんだからなおさら驚いたのである。200基を越す数である。1基の大きさは30mタワーに15mの3枚羽根で、これだけ纏っていれば結構な発電量になる。考えてみればこのような地域にはもっとも適したものだから当然と言えば当然だし、1?中国人もなかなか考えるようになってきたなぁとか、2?グリーンハウスのことを考慮しているのかなぁ。しばらく感心したあと次に表れてきたのは、太陽光線を反射して真っ白になった湖だった。こんな乾燥した大地に湖なんてあるのかな?なんて見ていると近づくにつれてそれが塩湖であることがはっきりしてきた。これも当然と言えば当然であり、岸辺に近いところで、この塩を集積しているところも見られた(イオン交換樹脂による塩分抽出で産出する日本よりはるかに天然塩であってミネラルをたっぷり含む塩だ)。

 反対側の山並みの遠くには天山山脈高峰の雪を頂いたボゴタ峰(5,445m)も垣間見える。そんな中周囲に山並みが見え始め谷間へと下っていった。草木はまったくなくなり、荒涼とした谷間をどんどんと下ってゆく。ウルムチを出てから2時間を過ぎ、山並みが遠くになってきた頃バスは料金所の駐車場へと入って行き停車した(海抜を見ると1,500mから800mになっていた)。

 トイレ休憩とのことで降りて休憩所へと入っていった。なんとそこで目にしたものは、お定まりの土産物屋だった。さすが商売熱心だし、ダダでは通さないしトイレも使わせないよと言っているようだった。

 ここからは山脈を過ぎていよいよトルファン盆地だ。とにかくハイウエイが凄い、遥か彼方まで真直ぐである。しかし対向車線は30m以上離れているから正面衝突事故はないし、砂嵐が起きても対向車の危険の心配は無い。そんなまっすぐな道を進んでいくなかで、遠目ではまったく障害が無く真っ平らに見えるが、現実は2ー3mぐらいの範囲で高低差の凹凸が出来ている。それは右手の天山山脈側から左手の方向へ一方通行で溝が走っていて、山脈に雪が降ったあと春になって雪解け水として流れた跡が無数の溝となっている。そんな自然造形を見ていく内に、遠くに炎を吹き上げているパイプのようなものが目にはいってきた。

 するとその周りに何かシーソーの様な機械が無数にあるところに差し掛かってきた。写真や映画で時々見かけるテキサス平原の油田地帯で「ギッタンバッコン」やっているやつと同じものだ。そうここは油田地帯で現在稼動しているんだ。近年中央アジアのゴビ、タクラマカンのような砂漠地帯で油田が発掘されていることは聞いていたがそれが実際に見れるとは思ってもいなかったので驚いてしまった。20年前の中国では外国人や一般の中国人にさえも絶対見せなかったのに変われば変わるもんだ。

    

 あの「ギッタンバッコン」は油井で原油を汲み上げているのだ。その油井を過ぎてひたすら真直ぐすすんで行くと、今度は前方に薄っすらと緑地帯が見えてきたと、ガイドが「いま窓の外に見える礫砂地の所々に盛り上がったものがあるが、あれがカレーズ(地下水路)の汲み上げ口である」と説明している。しかしこんな乾燥地帯に水なんて、しかも地下水路なんて在るか?と不思議でならなかった。しばらく進むと緑地帯がよりはっきり判るようになってきた。そして何やらレンガ積みの倉庫らしき長方形の小屋が列をなしているところに差し掛かってきた。ガイドが「あれはなんでしょうか?」と皆にクイズを出してきた。ドアが1つ、壁はレンガ1つ置きに積まれて隙間だらけ、幅3m、高さ4m、長さ6mの屋根平らな小屋である。ここは乾燥地帯、葡萄の名産地しかし倉庫ならあの隙間は何だ?しばらくしてガイドが得意そうな顔して「あれは葡萄小屋だ」と言っている。確かにあの緑地帯は葡萄畑だと言ってたし、葡萄を収納しとく小屋も必要で判るが、あんなに隙間だらけでは小屋の目的にならないじゃぁないか!そしてしばらく考えてやっとそのことが判った、そういえば先ほどの土産物屋でも見かけていた「干し葡萄」だ。それであの隙間も納得がつく。つまり葡萄を収穫して、小屋に収納し、中で棚にでも並べておけば、ここの乾燥した空気が自然に葡萄から水分を奪ってくれるし、屋根があるので、直射日光も避けられる。一挙3得にも考えられている、たいしたものだ!これが太古の昔から続いているとのことである。

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