ローマ、カイロ、アテネと並んで世界の四つの「文明の古都」と呼ばれている西安は、中国でも特に長い歴史を持つ都市です。西安は中国の関中平原の中部に位置し、北に渭水という川が流れ、南には秦嶺山脈があります。
西安市は総面積9983平方キロで、人口約680万人です。西安市には明の時代の古い城壁のほか、古い鐘楼と鼓楼(鐘と太鼓の音を組み合わせて、時刻を知らせるための建物)も残っています。西安市には、唐の時代の陵墓群、唐の高宗と則天武后が合葬された乾陵及び陪葬墓、それに昭陵、順陵、漢の時代の陵墓群など、各時代の皇帝の陵墓が数多く残されているため、貴重な文化財が今も次々に出土しています。
1974年、中国最初の皇帝である秦の始皇帝の陵墓から兵馬俑群が発見されましたが、その遺跡を元に建設された博物館は現在世界の観光客を引き付けています。西安には秦の始皇帝の陵墓のほか、陜西省の数多くの文化財を収蔵した陜西省歴史博物館もあります。このため、西安は中国の歴史と文化を理解する上で重要な都市となっています。
ところで、西安は日本の京都、奈良、船橋、韓国の慶州、イランのイスファハン、イギリスのエジンバラ、アメリカのカンサスシティなど、15の都市と友好都市の関係を結び、貿易、科学技術、文化など幅広い交流活動を行っています。また、現在の西安には、世界各国からの数多くの留学生が滞在し、中国語や中国の文化を学んでいます。(翻訳:姜平)
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