レイハンさんは、この二人の子供を引き取り、教育し世話をすることにしました。その努力はまもなく実りました。子供たちは勉強が好きになったのです。このことはすぐ広く知られるようになり、47人の子供がレイハンさんのもとに送られてきました。レイハンさんは子供たちを三つのクラスに分けて指導しました。子供たちは、今までの悪い習慣をなくして、道理をわきまえるようになり、学習に励むようになりました。
レイハンさんの熱心な行動は周りの人々にも影響を与えています。クラスメート、友人たちも参加して、貧しい子供を援助する人が増えています。レイハンさんの友人で、元教師のザイツナムさんは、その一人です。「こうした貧しい子供たちのために、誰でも何かをしてあげたくなるでしょう。1年で200元、日本円にして3000円です。買う洋服を一枚減らすだけのことではないでしょうか。何もしないで、老後生活を送っていることは、時間の無駄です。子供たちを見に行くたびに、『お婆さん、お母さん』と呼ばれたりして、まるで自分の子供のようです。特に、今は多くの人たちが仲間になっているので、とてもやりがいがあります」と述べました。
援助を受けている馬艶さんは、イスラム教を信仰しているフィ族です。お父さんは身障者で、お母さんは出稼ぎのため家にいません。その代わりに熱心な女性たちが着るものを送ったり、妹の学費も出してくれたりしています。馬艶さんは、「30人のお母さんに感謝しています。もしこうしたお母さんが長い間援助してくれなかったら、私は学校にも行けなかったと思います。お母さんたちはまるで本当のお母さんのように優しくしてくれています。こうした人たちのおかげで、世の中はより暖かくなると思います。今後、勉強に励み、こうしたお母さんたちと同じように、社会に貢献したいです」と感謝の気持ちで一杯です。
このほか、レイハンさんたちは、重い病気にかかった子供たちにも治療費を提供したりして援助してきました。2005年、チャリティー機構である・新疆慈善総会の支持のもとで、「熱心な母親基金」が設立され、社会各界から30万元、日本にしておよそ450万円が寄付されました。
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