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中国では、冬の旅といえば、「旅行する人が10人いると、その中の五人は海南島へ、四人は東北へ、最後の一人は東南アジアへ」という面白い言い方があります。要するに、冬には冬の魅力を存分に味わう場所に行くか、それとも、冬の寒さから抜け出して、暖かい場所や亜熱帯地域に行くかのどちらかを選ぶ人が多いのです。
海南島は亜熱帯地域に属していて、年平均気温は23度から25度ぐらいです。観光には11月から次の年の5月までが一番いいとされています。海南島は台湾よりもまだ南、ベトナムのそばにあります。中国のハワイともいわれ、海水浴やダイビングに最適な場所です。あまり開発されていない場所なので、山や洞窟、川や湖などは自然のままです。また、熱帯植物や野生動物も多いところです。海南島のもう一つの魅力は少数民族が多く、漢民族、リー族、ミャオ族、ホイ族をはじめ、39の少数民族の人々が住んでいることです。
一方、中国の東北部は、冬になると、氷と雪の世界です。スキーが好きな人にはハルビンがお勧めです。黒龍江省にあるハルビンは氷祭りが有名です。ハルビンは氷の城と書く「氷城」と呼ばれます。中国のウィンタースポーツの発祥の地で、多くのスキー場があります。旧正月前後には、ハルビンを流れる松花江の氷で作られた色々な彫刻作品が展示されます。ハルビンは地理的にロシアとの交流が盛んなため、ロシア風の建物も多くあり、見所のひとつです。
海南島とハルビンのほかには、亜熱帯地区の雲南省のシーサンパンナ、福建省のアモイ、そして、スキーなら西北部の青海省、新疆なども新しいスキースポットとして、冬の観光のお勧めの場所です。
冬の中国を旅する上で、気をつけなければならないことをご紹介します。まず、寒いところに行く場合、十分な防寒対策や凍傷対策が必要です。また、体力を保つために、食事を十分取ることが大事です。暖かい場所へ行く場合、夏服と冬服の両方を用意して、体調を崩さないような十分な対策を立ててください。
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