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白洋澱は河北省の安新県にあり、北京から160キロメートルほど離れる北方のすいごう水郷です。366平方キロメートルに及ぶ水域には、140余りの湖が散在しています。湖上に生える葦が、無数の(3700以上の)区域を分け、水上の迷路になっています。
白洋澱について、美しい伝説があります。満月の日、嫦娥(こうが)という人が、仙人になれる薬を飲んで、天に昇る瞬間、気が付かないうちに、持っている鏡が落ち、大小143の破片になりました。その破片がここ白洋澱の143の湖になったと伝えられてきました。
白洋澱の葦は宝ものです。「一本の葦は一本の黄金」と言われるほどです。毎年この時期になると、白洋澱の中に葦が育ち、その穂先が「黄金世界」に見えるのです。ここの葦は三級品とされています。一級品はすだれ簾を作り、二級品は葦の絵に使われ、三級品は紙の原料や燃料などに使われます。また、葦の根は、新鮮なものはスープにしたり、酒の醸造に使われたりします。古いものは漢方薬の薬材になります。そして、葦の穂は箒に、葦の花の綿毛は枕に詰め込みます。
夏に行く、白洋澱の蓮園は見逃せない場所です。園内の池の半分が蓮で覆われます。石畳の小道も蓮の葉と花に隠され、そこを歩くと、蓮の葉や花の上を歩いているように見えます。その中で、「並蒂蓮」という一本の茎に二輪の花が咲く珍しい蓮もあります。これは極めて珍しい品種です。この「並蒂蓮」について、物語もあります。
昔、水生という人がいました。その奥さんはとてもきれいな人で、村の悪人に水生が留守の間、暴行されて、川で身投げしたのです。水生はそのことを知って、悪人を殺してから、自分も川に身投げをしました。その後、二人が心中した場所から一本の蓮の花が咲きました。それが、一本の茎に二輪の花が咲く花で、「並蒂蓮」と呼ばれるようになったのです。それから、この花は夫婦がいつまでも仲良くすることを願う花になっています。
白洋澱で船に乗って、周りを見渡すと、水面から3メートルも背丈のある葦に視線を遮られます。だから葦の間に広がる水路に沿って進むしかありません。水面が広くなりましたら、鵜を使って魚を捕る人も見かけます。
白洋澱の魚料理は期待できるものです。ここの魚は種類も多く、どれも美味しいです。また、ここの名物料理といわれる「一鍋鮮」は是非食べたい料理です。この「一鍋鮮」は地元の家庭料理です。まず、トウモロコシ、大豆、粟、緑豆、白洋澱の菱、蓮根の六種類の粉で蒸パンのような「餅子」を作ります。そして、白洋澱の川にいる三センチほどの野生魚を大きな鍋で煮込みます。それから、「餅子」を鍋の壁に貼りつけた後蓋をし、弱火で一時間煮込んでから、出来上がりです。「餅子」は魚の味が染み込んで、美味しいです。農家料理のほかに、大きなレストランもあります。魚づくしの宴会でも堪能できます。
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