長江中流にある盧山はあの李白の詩『廬山瀑布を望む』で詠った「飛流直下三千尺、疑うらくは是れ銀河の九天より落つるかと」の舞台です。春の盧山は山一面に咲き乱れるつつじの見所です。
春になれば、盧山のいたる所に雲海が見られます。雲海を見るには最もいい場所は頂上の「花径」と「佛手岩」一帯です。
三月や四月に盧山を訪れると、山の中で泊まることをお勧めです。朝、部屋を出ると、山一面に霧が立って、どこにいるのか忘れるほど、気持ちいいです。まさに、蘇東坡の「廬山の真面目を識らざるは、只だ身の此の山中に在るに縁る」という世界にいるような感じです。
盧山は北は長江、南は中国一の淡水湖である鄱陽湖を臨み、気候が温暖、山紫水明の場所で、お茶の生育に適しています。
「雲霧茶」は盧山原産のお茶です。その霧が円やかなお茶を育むと言われています。四月はちょうど茶摘のシーズンです。
たくさんの詩人に詠われた廬山には、言うまでもなく、観光する価値があり、歴史や旧跡にも触れることができます。白居易の「人間四月、芳菲尽き、山寺の桃花初めて盛開す」という詩はかつて廬山にある大林寺の風景を詠ったものです。この大林寺の遺跡は雲海を見る最高の場所、花徑にあります。また、1700年前に建立された東林寺は中国浄土宗の発祥の地とされています。このほかに、顔真卿の孫の顔翠が学問を教えた白鹿洞書院も見逃せません。
近代、廬山は避暑地として有名になり、別荘もたくさん建てられています。1885年にイギリスの宣教師がここに別荘を建てたことをきっかけに、現在では18ヵ国の特徴のある1000棟あまりの別荘があります。それぞれの別荘には物語が秘められています。
廬山植物園は1934年に建てられたものです。植物園では、松や柏類の植物とつつじが特徴です。植物園設立当初、この種の植物を大量に栽培し、外国の品種も多くあるそうです。
{アクセス}
毎週北京、南京、上海など大都市からそれぞれ廬山へ行く便があります。北京から行く場合、飛行機で二時間で着きます。また、廬山の麓にある九江市には電車の駅や長江フェリーの埠頭もあります。廬山の各観光スポットは道路で結ばれています。これは中国の名山では珍しいことです。
{食事と宿泊}
廬山には50以上のレストランがあり、百以上の民宿があります。
{土産品}
雲霧茶、石鶏、石魚、石耳
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