中国は観光資源が非常に豊富で、美しい山と川、豊富多彩な風俗と民俗、珍しい動植物と数え切れないほどの名所旧跡があり、またユニークな特色をもつ伝統演劇、音楽、踊り、そして世界に名を馳せるグルメなどを加え、毎年数多くの内外観光客を引き付けている。いま、中国では世界で規模が一番大きく、発展スピードが一番速く、潜在力が一番強い観光市場が形成されている。
2003年における中国観光業は、1990年代以来はじめてのマイナス成長が現われた。2003年前半のSARS禍の発生は中国観光業がひどい損害をこうむった直接的な原因である。5月1日から、財政部、国家税務総局などの関係部門は観光関連の業種に対し、税収減免、利子補給融資など一連の支援措置を年末まで実行し続けた。SARS禍が終結した第3・四半期に、国内観光市場は急速に回復し、海外からの入国観光市場も回復を見せるようになった。9月末になって、入国観光客数は前年同期と比べ2.17%伸び、3月以降6カ月ほど続いたマイナスの局面を一変させ、10月から入国観光客数は前年同期を超えるようになり、観光による収入は着実に伸びている。
着実に発展をとげている中国国民の出国観光によって、中国はアジア地区で注目される新たな観光客源の国となっている。2003年末現在、中国政府の認可を得て国民が自費で行けることになった観光目的地国と地域は59あり、そのうち、行けるようになった観光目的地国と地区は28である。
世界観光理事会(WTTC)の初歩的予測では、中国観光業はこれからの10年間に10.4%の年間伸び率を示すことになり、中国は世界で4番目の観光業経済体となると見られている。また、世界観光機構の予測では、2020年には、中国は世界一の観光目的地国と4番目の観光客源の国になると見られている。(チャイナネット)
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