シルクロードには民族情緒はもちろんのこと、自然の風景と歴史が偲ばれるスポットも多いです。その中で、一見する価値のある自然風景は、ほとんど青海省と新疆ウイグル自治区にあります。たとえば、青海省の塩湖、青海湖にある鳥島、新疆のバインブルク草原にある白鳥自然保護区、天山山脈の奥にある天池、トルファンの火焔山、また、新疆北部のカラマイにある風食地形??魔鬼城などが上げられます。
その中で、新疆南部にあるクチャの河谷は独特な風景で人々を引き付けています。クチャは歴史上有名な亀玆国の都で、シルクロードでの重要な町の一つとして知られています。天山に積もった雪の解け水が川になって、いくつかの峡谷を刻み込みました。その川がクチャを流れる際、広かった河床がだんだん細くなって、最後に砂漠に姿を消され、川谷に形の変わった石林と石壁しか残されていません。その延々とつながる絶壁は目がまぶしいほど赤いです。夕日に照らされ、赤壁の明暗により、川谷が幻の世界になるようです。クチャの川谷にはこのような人々を魅了する自然風景のほかに、この一帯の歴史を記録する人文風景もあります。ガイドの李文俊さんはこう教えてくれました。
「クチャの川谷には遺跡や洞窟が数多くあります。たとえば、クチャ県東南60キロ離れる砂漠にある大故城、県東北30キロ離れる千佛洞、西10キロ離れる烽火トンネル遺跡などが上げられます。古代シルクロードにある古代文明の遺跡はここだけでもかなり多いです。」
李さんが言ったような人文景観、つまり千年以上の歴史がある石窟や古城、寺院などの遺跡はシルクロードにはたくさんあります。甘粛省にある敦煌はその代表となっています。当時の敦煌はシルクロードで東西文化が融合し合い、至る所に商売人の姿が見られ、駱駝の鈴の音が聞こえる繁栄した町でした。その繁栄振りが垣間見られるのは敦煌市東南25キロ離れる鳴砂山に造られた莫高窟です。莫高窟は長さ1600メートルの山崖に開削された600あまり洞窟のことで、そのうちの469の洞窟には壁画と塑像があります。これら洞窟の開削は4世紀の半ば頃から始まり、その後の一千年の間に続けられていたのです。
シルクロードの旅はできた当初から、ずっとホットな観光コースです。その魅力について、中国国際旅行社の計暁布さんは「益々多くの人がこのコースを好きになったのは、その観光スポットと内容が豊富で、途中の環境が厳しく、冒険しながら観光できるのです。シルクロードを旅することは他のコースで味わえない楽しみがあるので、人々の記憶の中に一生忘れられないものが残ることができます。」と話しています。
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