中国国際放送局紹介 日本語部紹介
Home
「天と人の合一」の「三伏貼」
   2008-08-01 14:45:19    cri

 (1)「天と人の合一」は中国人の思考の元と言われ、多くの分野で生かされています。漢方の世界では、これは、「人間の身体や健康の変化は、季節の移り変わりと深く関わっている」として表され、中国人が健康管理に気を配る上で大きな役割を果たしています。人々は季節に合わせて病気予防対策を取ったり、治療を受けたりして、「天と人の合一」の暮らしを大事にしています。その一つは、真夏に行う(2)「三伏貼」で、「三伏の日」に「漢方薬の絆創膏を貼って、持病を治す」というものです。

 真夏は気温が高いです。そのかわり、人間はよく汗をかくだけでなく、体内にある「陰気」と「陽気」のうちの「陽気」が最も強くなり、血液の循環が活発になると、漢方では考えています。それに、毛穴が弛緩しているため、貼られる薬の効きめが容易に吸収され、血液に送られ、病に冒されたところに届き、治療効果が上がります。それに、貼り薬は薬を飲むより副作用がずっと少ないのがポイントです。

 また、貼り薬は真夏の天候や身体の特徴を生かし、冬によく発作する病気の治療にも効果があります。たとえば、子供の(3)喘息や(4)アレルギー性鼻炎、大人の喘息や慢性気管支炎などの治療にも使われています。風邪を防ぐにもなかなか効果的です。

 「三伏貼」の治療を受ける時期は、最も暑い時期でなければなりません。それに、貼る日や回数は適切でなければなりません。中国では、古くから真夏のことを(5)「伏天」と言い、その期間は三つに分けられています。つまり「初伏」、「中伏」、「末伏」で、期間はそれぞれ10日間か20日間です。暦では、「初伏」は二十四節気の夏至から三つ目の庚の日からです。そして、四つ目の庚の日からは「中伏」となります。「末伏」は立秋後の最初の庚の日からで、全体を合わせた「伏天」は30日か40日になります。

 「三伏貼」は、「初伏」、「中伏」、「末伏」に、病気に合わせて漢方薬を配合した絆創膏を、継続して背中などのつぼに貼ることです。毎年このシーズンになりますと、「三伏貼」を施す漢方系の病院では、治療をうける市民の長い列ができます。治療に必要な時間は、一回に4時間から6時間ぐらいです。

 「伏天」の期間中、三回にわたって「三伏貼」を貼りますが、これを3年続けなければなりません。貼るとき、回りの皮膚が腫れたり、まめができたりするほうが、効果的だということです。また、注意事項としては、毎回貼ってから、二日間は入浴しないこと、クーラーや扇風機をつけないこと、生の物や冷たい物、海鮮料理、辛いものを食べないことです。さらに、肺結核の患者や妊婦などはこの治療を避けることです。

 このように真夏の日数を計算する「三伏」は大事なので、毎年この時期になりますと、テレビ、ラジオ、新聞などが、その開始の日を伝えます。特に、漢方系の病院では、冬に起きやすい病気の治療効果を高めるため、「初伏」、「中伏」、「末伏」といった「三伏」の日を書き出し、注意事項を添えて掲示板に張り出しておくのです。今年2008年の「三伏」はそれぞれ、7月19日、7月29日、8月8日で、全体で40日となっています。(文 朱丹陽)

エッセイ
v 雲の上で暮らす民族 2008-07-21 20:55:45
v 2007年から2008年度「北京ワクワク」の卒業テスト 2008-07-01 15:35:43
v 四川大地震で持ち上がった論議 2008-06-12 23:19:03
v 最もすごい校長とすごい希望小学校 2008-06-02 10:03:13
v 瓦礫の中の花 2008-05-27 15:35:01
v 今年の氷雪災害から始まったこと 2008-05-16 16:44:05
  • 今日のトップニュース
  • 今日の国内ニュース
  • 今日の国際ニュース

  • • 基礎中国語
     皆さんは、ここで中国語と日本語に耳を傾け、フラッシュによる動画を楽しみながら、中国の風習や伝統文化を思う存分味わうことができます……

    • 「北京ワクワク」の購入について
     中国語講座「北京ワクワク」(上巻と下巻)のテキストは、日本の皆さんが初めて中国語会話を学習するための入門編です……
    |  link  |  E-メール  |