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瓦礫の中の花
   2008-05-27 15:35:01    cri

 四川大地震での犠牲者が6万人を超えました。多くの子供たちが含まれています。一方で、瓦礫の中から生還した無邪気な笑顔と透き通る目。昼夜をたがわず救助に当たる人たちの胸をうちました。

担架で敬礼のポーズ

 郎錚ちゃんは、三歳です。普段、刑事物語のドラマが好きで、テレビを見ながらよく警察官をまねたりしました。特に、(1)敬礼するポーズがお気に入りでした。

 地震が起きた時、通っている北川県の幼稚園にいました。建物が倒壊し、左腕が(2)骨折しました。顔や手も怪我をしました。見つけられたのは、翌朝7時ごろで、15時間ぐらい埋まっていました。

 救出された当時、おびえたためか、「もう大丈夫よ、強くなるのよ」という慰めの言葉を聞いても、顔が無表情でした。ブドウ糖やミネラルウォーターを飲んで、われを取り戻した後、最初に口にした言葉は、「おじさん、ありがとう」でした。骨折の腕に包帯を巻くときも、板を拾って作った臨時の担架に乗せられたときも、「ありがとう」を忘れませんでした。そして、右腕を頭に上げ、しっかりと警察のポーズで敬礼しました。

 ずっと救出に立ち会った記者は、郎錚ちゃんの感謝の気持ちに、涙を流しながらこの一瞬を撮りました。

      

今、郎錚君はお母さんに付き添われ、入院しています。病床には、(3)ウルトラマンの人形が飾られ、「大人になったら警察になりたい。警察のお父さんといっしょにおじさんとおばさんたちを救いたい」と言っています。

瓦礫の下で読書

 大地震発生から26時間。什ホウ(方にみみへん)のエイ華鎮中学校の三分の一の生徒100人あまりが瓦礫の下敷きになりました。

 一年生の鄧清清さんは、その一人です。家が貧しく、学校から離れていました。勉強好きで、下校のときも、歩きながら(4)懐中電灯を照らしながら、本を読むほどでした。その熱心さに、担任の先生から可愛がられていました。

 救出に当たる武装警察はやっと鄧さんを見つけました。目の前の光景にびっくりしました。鄧さんは、懐中電灯をつけて本を夢中に読んでいました。「下が真っ暗で、怖かった。寒いし、お腹がすいた。本を読むことで、忘れるしかないんです」と、救出され後、担任の先生に明かしました。

 

 これを聞いた先生は、涙が止まらず、鄧さんを抱えながら、「いい子だよ。生きて出てきただけで、なによりだよ」と話しました。

 小班長

       

 林浩君は、映秀鎮漁子渓小学校の二年生です。地震発生の当時、外へ逃げる途中、彼は廊下で、二人のクラスメートと瓦礫の下敷きになりました。

 およそ2時間経ち、林君は自ら外へ這い出ることにしました。運良く、這い出しました。しかし、彼は逃げるのではなく、二人のクラスメートが残っている廃墟に、這って戻りました。最初は、意識不明の子を背負って這い出しました。それから、もう一回戻り、もう一人の意識不明の子を抱えながら這い出しました。そのとき、頭や腕を怪我してしまいました。

 その後、林君は、親戚の三人のお姉さんと一緒に、山の小道を7時間歩いて、都江堰市に出ました。地震発生後の一週間後の19日、四川省児童センターに収容されました。

 センターで、「なぜ、廃墟に戻ったの」と聞かれたとき、林君は、きっぱりと、「班長だから」と答えました。あれから、センターの人々は、彼のことを(5)「小班長」と呼ぶようにしました。そして、6月1日「子供の日」に、北京へ遊びに連れていくことにしました。

 「小班長」の治療を手伝うボランティアの話によりますと、林君は、最初は親と連絡が取れなくて、落ち込んでいましたが、働きに出かけたお父さんと連絡を取れて始めて、落ち着いたということです。

 中国では、可愛い子供たちを「国の花」と言います。震災の試練を受けた可愛い子供たちは、全国の人々に涙のほか、多くのものを与えてくれました。

                               

エッセイ
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