今年に入ってから、(1)株の売買に関する声をよく耳にしています。バスや、(2)エレベーター、さらにオフィスでは、その声が絶えません。
この間、出勤するバスの中での、二人の50代の男女の会話が印象的でした。
女:「あなたは、最近、株で儲かっているでしょう。」
男:「まあね。でも、この頃はちょっと(3)変動が激しくて、怖くなっているよ。」
女:「こんな(4)景気でも、私はどういう理由かだめだわ。株価が上がると思って買うがったりしているわ。」
男:「ファンドを買ってきたが、難しくなっているから、今日、取引所へ行って、全部止めるよ。」
女:「私もあきらめるわ。株の売買で何かコツがある?」男性は、深刻な顔をして黙ってしまいました。
この二人の会話を聞いたのは、6月のことでした。この時点で、上海証券取引所の終わり値は3000(5)ポイントの大台に乗っていました。その伸び率は60.02%という高さでした。
また、二週間ぐらい後に、退勤時間のバスで、前にいる二人の20代の男性の会話が聞こえてきました。
男A:「今、株をやるのにいい時期だよ。高値から下落しているから。」
男B:「そう、今年に入って、ずっと迷っているよ。父がやっているけど。」
男A:「誰かさんが株の売買で、車を一台買ったとか聞いているよ。あなたも(6)成金になるかもね。」
男B:「家を担保にして、数十万を投入したら、あっという間に数万元損してしまう人もいるから、怖いよ。」など。
ところで、中国の株市場は、2006年12月に、5年間も続いた(7)低迷を破って、凡そ2250点の時点に戻りました。2007年に入ってから、3000点、4000点に進んだものの、上げ下げも激しいものでした。4月23日は、3710点あまりという史上最高の(8)終わり値をつけ、そこから6月19日までの2ヶ月間は、3700点、4000点、さらに4269点というトントン拍子で突っ走りました。でも、あれから、下落も同じ調子で続いているようで、7月6日時点までにすでに3500点に下がっています。この状態がどこまで続くのか、誰にも予測できないことです。株価の乱舞に、株主たちの心が大きく揺さぶられているようです。
|